ネイリストを育てることで、お客さまの笑顔を増やす
Human Build Future.​

ネイリストを育てることで、お客さまの笑顔を増やす

ダッシングディバインターナショナル株式会社 カレッジ講師

小田島さん

1979年生まれ、岩手県出身。専門学校を卒業後、不動産会社に就職。25歳でネイルを学び、27歳からネイリストとして働き始める。ニューヨーク州ライセンスを取得したが、ビザの関係で渡米はかなわず、シンガポールやタイで経験を積む。帰国後はJNA認定講師資格を取得し、サロンワークと講師業を両立。2023年、ダッシングディバインターナショナル株式会社に中途入社し、カレッジ講師に就任。近年は採用業務にも携わる。本部認定講師をはじめ、巻き爪や噛み癖改善など爪の健康を支える資格も多数保有する。

現在の仕事内容

爪の探究から、人を育てる仕事へ

現在は、社内カレッジの講師として新人ネイリストの教育を担当しています。技術指導だけでなく、接客に関する座学なども行います。受講生は、新卒社員はもちろん、異業種からの転職者やリスキリングを通じてネイリストをめざす方などさまざまです。年齢も幅広く、50代でネイリストをめざして入社された方もいます。 

私がネイリストとして働き始めたのは、27歳のときです。施術を行うなかで、爪の形や大きさ、先端が割れやすいなど、爪にコンプレックスを持つお客さまが多いことを知りました。どうしたら解決できるのか。そこから爪の探究が始まりました。次第に、悩みを持つ方の爪を自然で美しく整えることで、笑顔になっていただくことが何よりの喜びとなりました。 

ネイリストは、お客さまを笑顔にする仕事です。だからこそ、スタッフのみんな楽しく仕事ができているかどうかには気を配っています。研修を終えて店舗へ配属された後も、不安や悩みを抱えたスタッフが気軽に相談できるよう、メールで近況を尋ねたり、伸び悩むスタッフの技術試験への挑戦を後押ししたりしています。また、クレーム対応で落ち込んでいるスタッフには、原因を探り、お客さまに笑顔で帰っていただくために何ができるのかを、私の経験交えながら一緒に考えます。スタッフを見守り、ときには背中を押しながら支えるお母さんのような役割なのかもしれません。 

「人材育成」という課題との接点

努力によって能力が花開く

ネイリストの力量は、「器用」「不器用」では決まりません。100回うまくいかなくても、101回目に挑戦できる人が伸びていきます。実際に、器用でも壁にぶつかったときに諦めてしまう人もいます。逆に、不器用でもネイルが好きで毎日コツコツと練習を続け、ある日突然花開く人もいます。

最初は、プッシャーやニッパーを使った施術に不慣れで、お客さまに安心して施術を受けていただくための技術向上が必要なスタッフもいます。それでも、「すみません」と頭を下げながら休日返上でカレッジに来て、練習を続けていました。そのスタッフが店舗で経験を積み、「お客さまからも信頼を得られています」と聞くと、指導者として非常にうれしく感じます。そんな姿から、私も学ぶことが多くあります。

また、悩みを抱えていたスタッフから、「先生に教えてもらったことをお客さまにお伝えしたら、とても喜ばれました」「指名をいただきました」などと連絡がくると、私の伝えたことが接客や施術に生きているのだと実感することができ、講師をやっていて良かったと思う瞬間でもあります。

「上司に叱られたけど、爪を見ていたら頑張ろうと思えた」と話すお客さまがいます。スタッフの成長が、お客さまの喜びや自信を生み出していく。そのことが、講師としての大きなやりがいとなっています。

未来につながると実感した瞬間

知識と技術が笑顔を増やす

印象に残っているお客さまがいます。60代の女性の方でした。お孫さんに連れられ「年齢を重ねた手でも大丈夫かしら」と遠慮がちでしたが、施術が終わると、何度もご自身の爪を見つめていらっしゃるんです。その少女のような笑顔が今も忘れられません。また、巻き爪で悩んでいた方に、足の指のトレーニング方法をお伝えしたところ、「毎日続けたらとても楽になったから、同じ悩みを持つ友人にも教えたい」と喜んでくださいました。

お客さまに喜んでもらうためには、正しい技術と知識が欠かせません。

以前、巻き爪ケアの研修で医師から、「ネイルサロンは身近な場所だからこそ、爪の異変に気づけるきっかけになることがある。気になる症状があれば医療機関への受診を促してほしい」と言われました。爪は健康のバロメーターとも言われています。ネイリストは美容だけでなく、健康を支える役割も担っているのだと感じています。

現在は講師として、このような知識や技術、接客の大切さをスタッフに伝えています。私が講師という仕事に魅力を感じたのは、1対1の施術では届けられる人数に限界があると感じたからです。一人のネイリストに伝えたことが、その先にいる何十人、何百人ものお客さまに届いていく。さらに、そのネイリストが後輩を育てる立場になれば、学びは次の世代へ受け継がれていきます。お客さまに信頼されるネイリストを育てることで、より多くのお客さまに喜んでいただきたいと思っています。

今後取り組みたいこと

後進を育成できる人を育てたい

最近は、自分自身の成長に集中したいと考える人も増えています。その一方で、後輩の成長を支えたり、店長として店舗運営に携わったりするなど責任ある立場を担うことには、自分一人では得られない大きなやりがいがあります。人を育て、チームをまとめる経験を通じて新たな成長の機会が広がるため、ぜひ多くの方に挑戦してほしいと思っています。そのためには、私自身が現場感覚を失わないことも大切です。現状の現場を知らないままでは、説得力のある指導はできません。サロンワークも週に一度は続けていきたいですね。

「一生現役」。これが私の目標です。ネイリスト、会社、サロン業界全体がより良くなっていくよう、それらをつなぐ存在になりたいと思っています。

※2026年6月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・部署名等は取材時のものとなります。