ヒューマンビジネスイノベーション

グローバル 2019/03/29 【現場レポート】

『新時代の日本語教育』とは―。
ヒューマングループの日本語教育における取り組みを発表
~「第37回日比経済合同委員会」にて講演~

日本とフィリピン間の貿易や投資、観光等について討議する「第37回日比経済合同委員会」(The 37th Joint Meeting of the Philippines and Japan Economic Cooperation Committees)が、3月13日に東京會舘(東京都千代田区)で開催されました。その全体会議にて、ヒューマンホールディングス株式会社(以下「当社」)の小澤研太郎(海外事業推進担当取締役)が日本側講演者として講演を行ないました。

「日比経済合同委員会」は、1974年に第1回の会合がマニラで開催されて以降、原則として毎年1回、マニラと東京で交互に開催されているものです。合同委員会では毎回、日本とフィリピン間の貿易や投資、観光などをテーマに討議が行なわれています。

今年で37回目を迎える合同委員会には、卜部敏直・元駐フィリピン共和国日本国特命全権大使、羽田浩二・駐フィリピン共和国日本国特命全権大使、松尾大道・外務省 南部アジア部南東アジア第二課課長補佐の来賓に加えて、日本側からは、片野坂 真哉・代表世話人をはじめ 65名、フィリピン側からアニセト・サルード委員長(Managing Partner, Saludo Fernandez Aquino & Daleon Law)など80名、総勢 145名が参加しました。

今回は「日比観光交流とフィリピンにおけるインフラ整備」「人材育成と人的支援」をテーマに、日本とフィリピン双方の企業・団体が様々な立場から意見発表を行ない、白熱した議論を展開しました。

日系企業4社の一角として登壇した当社取締役 海外事業推進担当の小澤

▲日系企業4社の一角として登壇した当社取締役 海外事業推進担当の小澤

日本社会の一員として活躍できる日本語教育を目指す

当社の小澤は、午後の「 人材育成と人的交流」(Plenary Session II "Human Resource Development and Exchange")をテーマとしたセッションにて登壇し、株式会社商船三井と共に日系企業の一角として、「新時代の日本語教育」と題し講演を行ないました。

小澤は冒頭で「日比間での人材育成、人的交流が新時代に突入しようとしている中、日本語教育が極めて重要な役割を担っていく」と述べ、ヒューマングループの取り組みを基に新時代に適応する日本語教育についての考えを示しました。

外国人人材を受け入れる現場側の大きな課題は、業務上必要なコミュニケーションが取れないこと、それを解決するための日本語教育の実践方法が分からないことの2つだと説明。その課題を払拭するためにヒューマングループの日本語教育で重要視しているポイントを紹介しました。

ヒューマングループの日本語教育カリキュラムでは、シチュエーションから学びが始まる設計になっている

▲ヒューマングループの日本語教育カリキュラムでは、
シチュエーションから学びが始まる設計になっている

一つ目として「テスト対策ではなくコミュニケーション能力を重視したカリキュラム。漢字や単語を覚えるところからではなく、日常の具体的なシーンを基にどういう言葉を使えば相手に理解してもらえるかを育む」ことを挙げ、このアプローチの結果、業務で必要な言語能力を持ち合わせた人材を育成することができると述べました。

そのほか、仕事ができる人材の育成に向けCan-doをベースにしたステップアップ方式のカリキュラムの設定、時間がない中で効率的に日本語教育を行なうためのIT(発音トレーニングアプリ等)の活用、LMS(Learning Management System)を用いた学習者の進捗状況の視覚化などもポイントだとし、実際の学習画面を映像で示しながら説明しました。

「共に働ける人材を短い時間で育成することが求められている」と語る

▲「共に働ける人材を短い時間で育成することが求められている」と語る

小澤は、「LMSでは一人ひとりの学習の進捗を、教育者側、採用企業側が把握できるだけでなく、学習時間や取り組み方によって個人の学習意欲なども読み取れる。採用時にも、本人がどのように日本語学習に取り組んできたかが一つの履歴書になり、採用側も自信をもった採用が可能になる。このように人材を光らせることができるのが我々の日本語教育の強みだ」と語り、会場では参加者が大変興味深く聞き入っていました。

最後に小澤は「我々が提唱する『新時代の日本語教育』とは、学んだ生徒がその言葉を駆使し、日本社会の一員として活躍できるための能力が身に付く語学学習だと考えている。同時に、採用する側も本物の日本語学習というものを理解し実践していくことにも責任が伴う、これが新時代の日本語教育ではないか」と述べ、日本語教育が正しく広まっていくことへの理解と協力を求め、講演を締めくくりました。

同時に日本語教師も養成し、両国の発展に貢献

ヒューマングループは、日本国内および海外(東南アジア、インド、ロシア)で日本語学校の運営およびプログラムを提供しています。東京、大阪、佐賀に15年以上の歴史があるヒューマンアカデミー日本語学校は、2019年2月現在で日本最大となる約4,000人の留学生を抱えており、また海外の各拠点では、1,000人以上の外国籍の方々に日本語教育を実践しているという実績があります。加えて、多くの日本語学校が直面する日本語教師数の確保の点でも、日本語教師を養成するための講座も持つ地盤の強さがあります。

今回の合同委員会での講演は、こうした当社の活動が評価されたものです。当社は引き続き、日本語教育分野を中心に両国のつなぎ役としての機能を担いながら、当社の企業理念「為世為人(For society and people)」に恥じぬよう、両国の社会ならびに人々のために強く貢献していきたいと考えています。

東京會舘

■第37回日比経済合同委員会概要

開催日:2019年3月13日(水)
開催場所:東京會舘 7階「ロイヤル」
概要:
(1)開会式
・片野坂 真哉氏(日比経済委員会代表世話人/ANAホールディングス株式会社代表取締役社長)
・Atty. Aniceto G. Saludo, Jr.(Chairman, The Philippines- Japan Economic Cooperation Committee)

(2)両国首脳メッセージ(代読)

(3)基調講演
・Hon. Ramon M. Lopez, Secretary of Trade and Industry
・Hon. Arthur P. Tugade, Secretary of Transportation

(4)第1回全体会議「日比観光交流とフィリピンにおけるインフラ整備」講演
・Hon. Bernadette Romulo-Puyat, Secretary of Tourism
・佐々木 隆氏(日本商工会議所 特別顧問/株式会社JTB 相談役)
・細谷 功氏(東京ガス株式会社 執行役員 海外事業推進部長)
・Atty. Michael Toledo(Managing Director, MVP Group of Companies, Media Bureau)
・Mr. Roberto Jose L. Castillo(President and CEO, EEI Corporation, Inc.)

(5)第2回全体会議「人材育成と人的交流」講演
・Ms. Doris Magsaysay Ho(President & CEO, Magsaysay Group of Companies)
・吉田 秀一郎氏(株式会社商船三井 海上安全部部長代理)
・小澤 研太郎(当社 取締役 海外事業推進担当)
・Atty. Villamor Ventura S. Plan, Deputy Administrator(Philippine Overseas Employment Administration) (POEA)

(6)閉会式

※2019年3月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・役職等は取材時のものとなります。

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