ヒューマンビジネスイノベーション

全日制専門校 2019/01/17 【現場レポート】

第56回技能五輪のウェブデザイン職種で総合学園ヒューマンアカデミー
横浜校から4名が入賞!~2019年8月の技能五輪国際大会にむけて~

総合学園ヒューマンアカデミー横浜校ゲームカレッジの学生5名が、2018年11月2日(金)から5日(月)まで沖縄県で開催された第56回技能五輪全国大会※(主催:厚生労働省、中央職業能力開発協会、沖縄県)の「ウェブデザイン職種」に出場しました。そのうち、ゲームカレッジ プログラム専攻の学生4名が入賞。2年生の井上 裕貴さんが見事金賞を獲得し、日本一になりました。2年生の阿部 金矢さんと大中原 仁さんが銀賞、2年生の岩橋 永和さんが敢闘賞を受賞しました。

総合学園ヒューマンアカデミー横浜校ゲームカレッジの学生5名が、2018年11月2日(金)から5日(月)まで沖縄県で開催された第56回技能五輪全国大会※(主催:厚生労働省、中央職業能力開発協会、沖縄県)の「ウェブデザイン職種」に出場しました。

なお、銀賞を受賞した阿部 金矢さんは、2019年8月にロシア連邦のカザンで開催される技能五輪国際大会に、日本代表として出場します。
技能五輪国際大会は、2年に一度開催され、参加資格(一部の職種を除き大会開催年に22歳以下であること)を満たす優秀な青年技能者が世界60カ国以上から集まり、50以上の職種で技能を競い合います。

※技能五輪全国大会とは
23歳以下の青年技能者がその技能レベルの日本一を競うことにより、技能の重要性、必要性をアピールし、技能尊重機運の醸成を図ることを目的に、1963年から毎年開催されています。なお、技能五輪全国大会は2年に一度開催される技能五輪国際大会への派遣選手選考会を兼ねています。2018年の第56回大会では、全国から1,292名の選手が、42の職種で研鑽を重ねた技術を競い合いました。

そして、2018年12月21日(金)に受賞した4名が、新宿区のヒューマンアカデミー本社に表敬訪問しました。
金賞を受賞した井上さんと技能五輪国際大会の日本代表となった阿部さんが、ヒューマンアカデミー社員の前で、応援への御礼と今後の意気込みを話してくれました。

ヒューマンアカデミー本社に表敬訪問した学生と講師

▲ヒューマンアカデミー本社に表敬訪問した学生と講師
(左から阿部博子担任、井上裕貴さん、阿部金矢さん、大中原仁さん、岩橋永和さん、多田英樹講師)

その後、受賞した4名に、技能五輪参加のきっかけやこれからの目標等をインタビューしました。

入学時から意識していた技能五輪への出場

今回受賞した皆さんは、技能五輪を知ったのはいつだったのでしょうか。また出場のきっかけとなる出来事はあったのでしょうか。

井上さん:
1年生の時に、技能五輪用の特別授業があることを知りました。友人も受講することを聞いて、自分も受講してみようと思ったのがきっかけです。ただ、1年生の時は出場者枠が埋まってしまって技能五輪に出場することができませんでした。2年生の今年に、やっと出場することができました。

阿部さん:
僕も元々、技能五輪の授業があるのは知っていました。サーバー系の勉強をすると、ゲーム関連企業に入社しやすくなるという話を聞き、受講することにしたのですが、同じ勉強をするのであれば技能五輪に出場してみようと思ったことがきっかけとなりました。

大中原さん:
技能五輪は、仲間からなんとなくですが聞いていました。1年生の後半になって自分の進路を考え始めて、ウェブ系の企業に行くと決めた時に、技能五輪に出たほうがスキルアップできるし、自分にとっても良いことだと思って出場を決意しました。

岩橋さん:
僕は、工業高校出身ということもあり、元々技能五輪のことは認知していました。ただ、高校生の時は出場しませんでしたが、ヒューマンアカデミーに入学して、出場の機会があると聞いたので、このタイミングで出てみようかなと思い、挑戦しました。

技能五輪出場は体が資本!学習環境を整えて万全の態勢で挑む

技能五輪出場に向けて、どのようなことを準備されましたか?また、気を付けたことはありますか?

井上さん:
1年生の頃に少しだけ技能五輪の特別授業を受けていたので、授業の重要性は分かっていました。
とにかく、授業を休まないように体調管理には一番気を付けました。また、特に出される課題の提出が遅れないように準備していました。

阿部さん:
休んでしまうと授業に遅れてついていけなくなってしまうので、欠席だけはしないようにしていました。

大中原さん:
僕はアルバイトもあり、特別授業をすべて受講することが難しかったため、受講できなかった分を家で学習するようにしていました。自分で調べても分からない場合は、学校で先生に聞いて理解するようにし、授業に遅れないようについていく、という気持ちを持って学習していました。

岩橋さん:
学校で勉強したことを家で復習できるように、勉強する環境を整えるなど、学習環境の整備に注力しました。
また、夜更かししないなどの体調管理にも気を付けていました。

24時間の中でいかに時間を確保するか。自己管理能力が鍛えられた1年間

技能五輪出場に向けて、どのような苦労がありましたか?

井上さん:
特別授業で出される課題の提出を遅れないようにするための時間の確保や、通常授業との両立に苦労しました。
先生から出される課題は非常に量が多くて、正直大変でしたが、提出する課題をより良い内容にしたい、高いクオリティで仕上げたいという思いをもって、時間がかかっても自分が納得できるクオリティで提出することにこだわっていました。

阿部さん:
特別授業は、平日の授業後と、週末に行われていたため、休日が無くなってしまった点がつらかったです。
また、帰宅後には予習・復習、課題制作もあるため、休める時間が少なかった点が大変でした。

大中原さん:
一番苦労した点は、授業とアルバイトとの両立です。アルバイト・授業・自分の時間の確保など時間の調整はもちろんですが、アルバイトの日数を減らせばお金が入らなくなるし、お金が入らなければ学校にも行けなくなってしまう・・・。そこが本当に大変でした。

岩橋さん:
通常授業の後や休日に、技能五輪向けの特別授業が行われていました。アルバイトとプライベートの時間の確保だけではなく、就職活動も同時期だったため、常に何かしら考えていなければいけない時期で、しんどかったです。

学習の成果を出しきった全国大会

技能五輪全国大会に出場して競技している時はどのような気持ちでしたか。

井上さん:
最初は緊張や焦りもありました。全国大会に向けた練習をしていた時から、本番の競技時間は少ないと思っていたので。ただ、だんだんリズムがつかめてきて、少しずつ余裕も出てきました。
また、予選出場の際は、出場したからには何かしら形は残そうと思って取り組みました。その結果、予選でも敢闘賞を受賞することができました。
競技が開始される1分前まで、これまで学んできたことの復習をして、最後の最後まであきらめることはしませんでした。

阿部さん:
競技中、特にコードを書いている時は、だんだん気持ちがのってきて楽しかったです。焦りよりは楽しさのほうがありました。

「競技中は焦りより楽しさがあった」と技能五輪全国大会に参加した時の感想を語る阿部さん

▲「競技中は焦りより楽しさがあった」と技能五輪全国大会に参加した時の感想を語る阿部さん

大中原さん:
いつもは音楽を流しながら作業をしているので、全国大会でもCDをかけたのに音楽が流れない、というアクシデントに見舞われてしまって焦りました。結局、そのまま音楽が流れない中で作業をすることになり、普段とは違う環境で集中できない状況でした。そのため、緊張もありましたが、自己暗示をかけて緊張をしないよう、完璧に終えられるよう競技に取り組みました。

岩橋さん:
今まで自分がやってきたことをやるしかないと思っていました。もちろん、不安も感じていましたが、ただひたすらに自分ができることをどれだけできるか、ということだけを考えて、全力で取り組みました。

技能五輪全国大会出場によって、皆さんはどんなことを感じられたのでしょうか。

井上さん:
全国大会に出場してみて、自分を応援してくれたいろんな人に感謝したいと、改めて思いました。先生方からも全力でサポートしていただき、ありがたみを心から感じました。技能五輪に向けて、1年半学んで自分の実力を出し切った結果、金賞を取ることができて本当に嬉しいです!

阿部さん:
いろいろと大変なこともありましたが、なんだかんだ言って楽しかったです。出場してみて良かったと思います。
2019年8月の技能五輪世界大会へ出場するので、そこでも良い成績が取れればと思います。

大中原さん:
技能五輪に出場したことで、希望していた企業への入社が決まりました!
また、一緒に出場した仲間に学んだことを教えることもあり、人に教えることの大切さというか、教えることによってさらに自分の知識がレベルアップすることや、教えることの面白さを学べました。
あとは、ウェブに関してのスキルがぐんとアップしたと感じました!

岩橋さん:
出場したメンバーは、普段から仲良くしています。その友人たちが金賞や銀賞を受賞したことで、こんなに優秀な友人たちと共に学んでいる自分は、恵まれた環境にいるんだなということをすごく感じました。
「自分が勉強していて、分からないところを教えてもらい、理解する」。同じ学生同士だからこそわかる目線の高さや、分からないところを教わったりできるというのが本当に恵まれた環境だなと思いました。
教えてくれた友人たちも、結果的に金賞や銀賞を受賞したことは、自分の中では優秀な友人と共に学べる恵まれた環境にいたな、と感じました。出場した感想は、友人も技能五輪出場の経験も一生の宝だと思いました。持つべきものは友ですね。

技能五輪を目指す人に向けてどんなことを伝えたいかを聞いてみました。

井上さん:
本気で取り組んだ分だけ周囲が応えてくれるというのは、僕が責任を持って言えるので、それを信じて頑張ってほしい。あきらめずに、本気で取り組んでほしいですね。

阿部さん:
技能五輪出場に向けての学習や、出場そのものを楽しんでもらえればと思います。

大中原さん:
ウェブ系の仕事に就きたいと考えているなら、出たほうがいいと思います。
僕自身は、技能五輪の特別授業を受けたことにより、今まで分からなかったプログラム等が分かるようになりました。ウェブに直接的に関係のないIT系に進みたい人も、出て損はないと思います。きちんと頑張った分、スキルは身に付いてくると思うし、迷っているなら出たほうがいい。「頑張れ!」と言いたいです。

「迷っているなら出たほうがいい」と大中原さん

▲「迷っているなら出たほうがいい」と大中原さん

岩橋さん:
中途半端な気持ちで取り組んで欲しくない、という感じです。
最初、私は少し中途半端な気持ちでした。学校が終わった後にみんなが楽しく帰っている中で、残って技能五輪出場に向け学習しなければいけないし、土、日も使って学習時間を確保することになります。
悔いを残さないよう、成し遂げられる人に目指して欲しいですね。

世界で活躍できる人材を目指したい

大きな舞台で栄えある賞を受賞したことで、視野も広くなったようです。それぞれ、今後について語ってくれました。

井上さん:
次のステップとして、世界に出ていきたいと思っています。ゆくゆくは世界的に有名なプログラマーやデザイナーになりたいと、技能五輪全国大会で金賞を受賞して、あらためて思いました。
何年かは技術を蓄えて、英語も学び、自分を高めていきたいです。世界で活躍することを見据えて、今は英会話を学んでいるところです。

阿部さん:
まずは来年の技能五輪国際大会に向けて勉強して、いい成績を取れたらいいなと思います。
その後のことはまだ考えていません。まずは目の前の国際大会に向けて、頑張ります!

大中原さん:
来年も技能五輪に出場して、金賞を取りたいです。また、これから入社する会社で良い成績を収めたいと思っています。
また、今回の出場によって、学ぶことが楽しいと思えたので、教える側にも興味があります。
入社する会社ではワークショップを開催しているので、そこで教えながら考えてみたいですね。実際に、やってみないと分からないことなので・・・。とはいえ、将来的には、技能五輪特別授業を担当してくれた多田先生みたいになりたい、とも思っています!

岩橋さん:
結果を実績として残せたこともそうですが、それまでの過程でいろいろと頑張ってきたという自信と経験を得ることができました。これから何かあったとしても、この自信と経験を生かして乗り越えていきたいです。

「自信と経験を得ることができた」と岩橋さん

▲「自信と経験を得ることができた」と岩橋さん

周囲の支えがあったからこその金賞受賞

「周囲の人の支えに心から感謝したい」。金賞を受賞した井上さん

▲「周囲の人の支えに心から感謝したい」。金賞を受賞した井上さん

井上さん:
いろいろな人が支えてくれたことが大きかったと、本当に思っています。特に、横浜校の先生方が授業も熱心にしてくださって、全国大会開催地の沖縄でも、身の回りのことから学習までを手厚くサポートしてもらえました。
環境に不満がない状態で取り組めたので、非常に勉強に集中もできましたし、自分が努力した分、一生懸命に教えてくださったので、周囲の支えがあったから受賞ができたんだなと思います。

もちろん、仲間たちもいろいろ教えてくれましたし、お互い情報交換したりしたことも、ものすごく刺激や励みになりました。また、競技に直接関わっていない方々も応援してくださるので、期待に応えようという気持ちもありました。自分は過去に、周囲の期待から逃げたこともあったので、今回の出場をきっかけに、そんな自分を変えたいと思いました。

そういうふうにいろいろな環境を整えて、より良くしていけたことが、金賞を受賞できた理由かな、と思います。
本当にいろいろな人に感謝しています。

受賞者4名

▲受賞者4名

技能五輪特別授業を担当した総合学園ヒューマンアカデミー横浜校
多田英樹講師のコメント

総合学園ヒューマンアカデミー横浜校は、2005年に若者ものづくり競技大会でウェブデザイン職種競技が開始された際に初出場し、翌2006年に技能五輪全国大会で同競技が開催されてからは、毎年出場しています。

技能五輪全国大会は、競技中は資料やノートなどを見ることが一切できず、競技用PCもインターネットに接続されていないため、選手個人が身に付けている知識とスキルだけで課題を解決していく、非常に難易度の高い競技です。

今回4名が受賞した「ウェブデザイン職種」は、競技名が「ウェブデザイン」とありますが、いわゆるホームページの制作を競うものではありません。要求されるのは高度なプログラミング知識で、サーバーサイドとクライアントサイドの機能実装だけではなく、モバイル系ゲームの制作と運用で実際に必要とされるスキルも求められます。このスキルは、ゲーム会社で求められるスキルに一致するもので、実際にこれまで技能五輪に出場した学生の就職状況は順調だと聞いています。

厳しい予選を突破して、全国大会で4名もの学生が受賞したことは、大変嬉しく思っています。
最後に、技能五輪競技の指導及び引率は大変ではありますが、閉会式の学生たちの笑顔は忘れられません。これらの糧を励みとして、今後も精進していきたいと思います。

総合学園ヒューマンアカデミー横浜校ゲームカレッジのウェブサイトはこちら:https://ha.athuman.com/yokohama/game/

※2018年12月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・役職等は取材時のものとなります。

ヒューマンビジネスイノベーション一覧へ戻る