ヒューマンビジネスイノベーション

全日制専門校 2018/10/04 【プロジェクト H】

学生のデザインが商品化されるまで
~広島・スマホケース編~

いまや、私たちの生活に欠かせない存在となったスマートフォン。
毎日手にするものだからこそ、ファッションアイテムのひとつとして、ケースにもこだわりたいという方も多いのではないでしょうか?

産学連携で生まれたこだわりのスマホケース

8月7日、こだわりのスマホケースが、広島県でオフセット印刷を手掛ける有限会社パッドプランニングが展開するブランド「pe-smile」より販売されました。このスマホケースは、総合学園ヒューマンアカデミー広島校との産学連携プロジェクトによって生まれたもので、マンガカレッジから選抜された学生ら5名が、カバーデザインの企画・提案をしました。

産学連携プロジェクトは、実学を重視するヒューマンアカデミーが全社で取り組む人材育成策のひとつ。

今回のプロジェクトも、「学生のうちは自分の描きたいものを描くことが多いですが、社会に出ると、そうはいきません。顧客の細かなニーズを汲み取った上で、オリジナリティを発揮した商品提案をすることが求められます。その経験をしっかりと学生のうちにさせてあげたい」(ヒューマンアカデミー広島校渉外担当 金井さん)という思いから、スタッフが協力して地元企業に提案を持ち込み、実現に漕ぎ着けました。

険しかった商品化までの道のり

試行錯誤を繰り返しながらデザインを検討
▲試行錯誤を繰り返しながらデザインを検討

とはいえ、完成までの道のりは、一筋縄ではいかなかったとか。

プロジェクトに参加したのは、ヒューマンアカデミーのスタッフから推薦を受けた卒業生や在校生の5人。チームを作ってリーダーを決め、企業の担当者から、商品のテーマやデザイン要望などのヒアリング、コンペ形式でのデザイン提案まで、全て学生たちが主体となって進めていきました。試行錯誤を繰り返し、やっと納得がいくデザイン案ができたと臨んだ最初のデザインプレゼン。しかし返ってきたのは、厳しい言葉でした。

「とても商業デザインとしては使えない」

足りなかったのは、マーケティングの視点でした。ターゲットとする顧客は誰なのか、商品のコンセプトはなにか、デザインばかりに気を取られ、肝心なお客様(消費者)の視点がおろそかになっているとの厳しい指摘を受けました。しかし同時に、学生たちのデザインについて「バイタリティがあり、素質を感じる」との評価もいただいたのでした。

そこから、スタッフと学生たちの「商業デザインとは何なのか」をイチから勉強し直す日々が始まりました。自由な自己表現である「アート」と、人が求めているものをつくる「デザイン」の違いを研究したり、実際に店舗に足を運び、商品構成や購買層の調査をしたり、お互いの作品の改善点を話し合ったり。時には自宅からSkypeを使ってテレビ会議を行うなど、授業の合間を縫って、顧客を満足させるデザインを完成させることに多くの時間を費やしました。

そして迎えた2度目のデザインプレゼン。

「1人ひとりのクリエイターの個性がよく反映されていて面白い」、「若いOL向けや、サラリーマン向け、学生向けなど、ターゲットのバリエーションの幅が一気に広がった感じがする」と企業担当者からの評判も上々で、見事、商品化が決定したばかりか、新たなシリーズ化のお話もいただくことができました。

選ばれた25種のデザインとは

選ばれた25種類のデザインはすべて好評
▲選ばれた25種類のデザインはすべて好評

選ばれたデザインは、全部で25種類。選考のポイントは、「商品としての面白さ」でした。若きクリエイターのユニークな感性で表現した自由なデザインは、オンラインショップの顧客に受け、発売開始以降、順調にアクセスが伸びているといいます。
「今後も顧客の声をスピーディに取り入れながら、一緒に商品を成長させていきたい。新しい事業の柱として大きく貢献していただけると期待しています」(パッドプランニング・赤木さん)とのありがたいお言葉も。

すでに、「秋・冬」といった季節もの、動物シリーズなど、第2弾、第3弾の計画もあり、シリーズ化の企画が進行しています。

無事、プロジェクトを終えた学生たちからは、「製作は、かなり手探りでしたが、実際に商品として売られているのを見た時には、全てが報われるような気がしました」(大島佑介さん)、「普段使いしやすいか、シンプルで手に取りやすいかなど、細かい所まで工夫しました。途中、悔しい思いもしましたが、楽しく製作できました。是非使ってもらいたいです」(ペンネーム くらみした さん)など、力強い声が聞かれました。

また、陰ながらサポートしてきたスタッフは、「試行錯誤しながらも、学生たちに責任と権限を与え、それぞれが自分にできることを精一杯取り組んだ成果」(ヒューマンアカデミー 金井さん)と評価しながらも、今後も「顧客の期待の120%で返せるように、迅速かつ丁寧に、納期意識もしっかり持つことを教えていきたい」と気を引き締めていました。

さらに、こうして作り上げたデザインは、商品だけではなく、学生たちのポートフォリオ(作品集)としても活かされます。プロのクリエイターを目指す学生たちにとって、ポートフォリオは、自己アピールのための重要なツールのひとつ。産学連携プロジェクトを通じて作り上げられた作品は、「それがどのような効果をもたらしたか」、あるいは「人にどのような影響を与えたか」など、実際の仕事でしか得られない結果を語るものとして、今後の学生たちの就転職活動において強い味方となりそうです。

ヒューマンアカデミーでは、企業と取り組む「産学連携」や、地域と共同で取り組む「地域連携」など、新たなプロジェクトに積極的に取り組んでいきます。

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総合学園ヒューマンアカデミー 広島校のスタッフ
▲総合学園ヒューマンアカデミー 広島校のスタッフ

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総合学園ヒューマンアカデミー広島校
広島県広島市中区鉄砲町8-18-1F
Tel:082-511-1684 / Fax:082-225-3851

※2018年9月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・役職等は取材時のものとなります。

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