ヒューマンビジネスイノベーション

アリーナ・スポーツ 2018/02/23 【Business Scope】

本場NBAを超える!?
大阪エヴェッサ、BリーグNo.1演出への挑戦
~チームラボとの夢のアリーナづくり~

大阪エヴェッサの演出はすごい」。プロバスケットボールリーグ、Bリーグが開幕すると同時に、ウルトラテクノロジスト集団・チームラボと組んだ「大阪エヴェッサ×チームラボ4Dステージ」は評判を呼んだ。初めてバスケットボールを観る人でも楽しめ、また何度訪れても飽きることはない。選手が奮闘する試合にプラスして、バスケを観て楽しいものにするスペシャルな演出とは――。

チームラボとコラボ!
圧巻の「大阪エヴェッサ×チームラボ4Dステージ」に熱狂者続出

チームラボとコラボ!圧巻の「大阪エヴェッサ×チームラボ4Dステージ」に熱狂者続出

大阪エヴェッサのホーム、府民共済SUPERアリーナで行われる試合開始直前。観客の手元のスマートフォンには、バスケットボールが映し出されていた。好きな色、今の気分に合う色のボールを選び、コート上に投げ込むしぐさをすると、暗転したアリーナ内に光のボールが舞う。すると、コート中央にいるチームキャラクターのまいどくんの体がLEDで光り出した。一連の演出でアリーナ全体が盛り上がったところで、ティップオフのブザーが鳴った。

「演出は、BリーグNo.1だと思っています」。こう話すのは、大阪エヴェッサで企画運営を手掛ける手塚明子さん。何といっても、ほかのチームと一線を画すのは、チームラボと一緒に組んだステージだ。SNS上でも、実際に試合に足を運んだ人から「会場の演出はやはりすごいの一言」「この演出はNBAと遜色ない」と好評が並ぶ。一番こだわりは、「参加型」であること。"チームラボの4Dステージ"の「4」は、映像と音と光、そして人の参加を表している。「人が参加するということは、機械やプログラムされたものと違って同じ演出は2度とない」と手塚さん。飽きさせずに、何度も足を運んで楽しんでもらいたいという願いがあるという。

チアダンスチームbtとマスコット

アリーナに到着してから試合観戦、アリーナを後にするまで「とにかく楽しい」企画が目白押し。開場と同時にエンターテイメントダンスチームbtのメンバーやキャラクターのまいどくんがハイタッチでお出迎え。試合開始まで、子どもたちのエキシビジョンマッチやキッズチアのパフォーマンス、さらには来場者をコートに呼び込んでのドリブルリレーやシューティング対決、応援練習などなど...。選手入場時のプロジェクションは、バスケファンの意見を反映させ、大迫力の映像が見ものだ。ホームの大阪エヴェッサのファン・ブースターだけでなくアウェーチームのブースターも虜にする。「また来たい」と思わせる演出が、大阪エヴェッサの試合に足を運ばせるのだ。

チームラボ 東 陵史 氏に聞く
2017-18シーズンの演出のポイント

東陵史(あずま たかし)氏
東 陵史(あずま たかし)氏
1983年生まれ、愛媛県出身 美容師やアパレルブランドのコンサルなどを経て2013年にチームラボのメンバーに。学生時代にバスケ経験あり。

今シーズンの演出のポイントは。

チームラボ ロゴ

昨シーズンは、観客の皆さんが1〜2分スマホを振ることで演出に参加いただきましたが、今シーズンは"選んで投げる"。来場者たちにとって操作する時間も増え、より参加型の作品になっていると思います。

大阪エヴェッサと組んでみて。

舞洲のアリーナを「バスケの聖地」にしたいという想いに共感しました。今シーズンは"インタラクティブ性"をキーワードにシーズン3カ月前から演出を企画。ただ発注だけされる企業とは違い、話し合いを重ね、一緒に作り上げました。

次のステップは。

バスケは、競技人口の割にプロの試合を見に来る人が少ないのが現状です。大阪エヴェッサでは、観客席でも試合を盛り上げ、1回来れば感動してもらえるはず。まず足を運んでもらえるよう、広報活動含め多くの人に知ってもらいたいですね。

"大阪"らしく...
理屈や常識の先にある感動を

子どもたちにサイン

大阪エヴェッサが目指すもの。それは、ファン層の拡大だ。子どもたちにも気軽に試合を見てもらおうと、定期的にホームタウンである大阪市の小学生を招待するほか、2階の自由席を小中学生にはワンコイン500円という価格で提供している。「プロの試合をみて、夢を持ってもらいたいから」と手塚さんは話す。公益財団法人 日本バスケットボール協会が発表している2016年度のバスケットボールの競技人口は63万7249人。しかし、Bリーグの開幕までは、プロの試合を観に来る機会は少なかった。

子どもたちだけではない。「女の子による、女の子のためのスポーツ観戦」をキーワードに、関西コレクションとのコラボレーションを始めた。座談会などのほか、女の子向けのグッズ・飲食などの商品開発を行っていく。「インスタ映えする要素にフォーカスして、楽しく伝えていきたい。女子の拡散力はすごいですから」と手塚さん。これまでバスケットボールを観たことない層に積極的にアプローチしていく。

関西コレクション コラボ

「試合に足を運んでもらえるように"大阪らしい"大阪エヴェッサの試合を作り上げていきたい」と手塚さん。大阪らしさとは?との問いにこう答えた。「面白いことを追求していくこと。他がやって人気があるから...ではなく、型にはまらず感動を起こしていくこと」。面白さは理屈や常識を超えたところからやってくると思っている。「顧客満足度と言いますが、顧客感動度を高めたい。感動は想像を超えたときに感じるものですから」。大阪からバスケ旋風を――。夢のアリーナづくりは始まったばかりだ。

東陵史(あずま たかし)氏
ヒューマンプランニング株式会社
企画・運営部
手塚 明子さん 
1987年東京生まれの東京育ち。中学から大学までバスケットボール部に所属。大学時、関東女子選抜チームやユニバーシアード女子チームのマネージャーを経験。2010年から3年間、大阪エヴェッサの試合運営を手掛ける。2015年より大阪エヴェッサに復帰。休日も学生や社会人の試合の審判を務めるほど大のバスケ好き。座右の銘は「芯のある柔軟な心」。

※2017年12月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。内容・肩書き・役職等は取材時のものとなります。

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