ヒューマンホールディングス株式会社
経営企画室 経営管理課長
関田富夫
大学では経営学を専攻しながら、教職免許を取得。卒業後、最初の2年間は公立高校で非常勤講師に従事する。その後、兄が役員を務める企業に就職し、システム導入など様々なプロジェクトに参画。30歳を機に転職をして以降は経営企画畑を歩み、2015年4月にヒューマンホールディングス株式会社に入社。現在は経営企画室経営管理課長として、経営計画に基づいた数値管理や、子会社の事業計画の策定支援などを行っている。
スイッチON/OFFを通して「自分らしい瞬間」とは
流れに逆らわず、重く考えず軽やかに。形を変えていけるのが「自分らしい」のかもしれない
自分のキャリアを振り返ってみると、人生の岐路にはいつも必ず誰かが自分の道を導いてくれて、その流れに逆らわず歩んできた気がします。経営企画職に就いたのも、初めての転職活動で別の職種で受けていた面接中、後に上司となる取締役の方に「経営企画をやってみないか」と言われたことがきっかけでした。まったくの未経験でしたが、実際やってみると結構面白く、今日まで続いてきた感じです。
自分の視界だけだと見えていないこと、わからないことは多いものです。自分が信頼できる人やフィーリングが合う人から「やってみないか」と求められたときは、それが面白そうと思えれば、「自分にできるだろうか」などと重く考えずに、とりあえず飛び込んでみる。それが結果的にはいい形になっていると思います。
ですから私の場合、「なりたい自分像」という明確なものはなく、水のようにどんな形の容器にも収まることができ、流れのままに、いい意味で「適当になれる自分」でありたいと思っています。
仕事で「自分らしい瞬間」だと感じるのは、あまり悩まずに「何とかなるだろう」と思って取り組んでいるうちに、何とかうまくいったとき。私は基本的に、物事を重く深刻に考えるのは避けたいタイプの人間です。仕事はシンプルに効率的に行うのが大事で、自分で100%完成させる必要はない、と思っています。80~90%できたら、残りの10%はいろんな人の意見を聞いて完成させる、という考え方で仕事をしています。
仕事でも数値管理をすることが多いのですが、プライベートでも数値や記録を残すことが好きですね。家計簿は独身時代から15年以上つけていて、毎月の予実管理をしていますし、Google カレンダーに記念日をたくさん記録しています。記念日は、現在小学3年生の長男に関するものが多く、初めて1人でおつかいができた日や、初めて息子と2人で山に登った日など。仕事でもプライベートでも、数値や記録から物語や思い出がよみがえってきたときは、面白さを感じますね。
スイッチONの自分
始業前に1時間ほど軽く体を動かすことで、仕事モードにシフトチェンジ
コロナ禍以降、毎週月・木・金曜日がテレワーク、火・水曜日が出社というペースで勤務しています。テレワークの日は、自宅マンション1階にあるジムで仕事前に1時間ほどストレッチ等をして体をほぐします。8時25分に玄関前に戻ると、息子が通う小学校の始業チャイムが聞こえてくるので、「さあ、仕事を始めるか」という気分になります。ジム後に洗顔をし、化粧水と乳液をつけるのが、テレワークの日のスイッチの切り替えになっています。始業前に体を動かしておくと、デスクワーク中も肩こりや腰痛が出にくくなり、体の調子が全然違います。
出社日は、たいてい始業の1時間前には会社の近くに着いているので、付近を散歩したり、喫茶店で本を読んだりして心に余裕を作ります。冬場は手先が冷えてパソコン操作がしづらいので、「ハクキンカイロ」というアウトドア用携帯カイロで手を温めるのが、仕事モードに入るスイッチになっています。
スイッチOFFの自分
息子と過ごす時間と、1人きりの時間。どちらも自分にとって大切なオフタイム
就業後は、息子が起きている間はべったり一緒に過ごしています。テレワークの日は妻が出社をして帰宅が遅いので、私が夕飯を作り、息子と一緒に食事をしながらその日の出来事を話し、一緒に風呂に入り、入浴後はゲームや戦いごっこをする。休日も、午前中は息子のサッカーチームの練習を見に行き、午後は自宅で息子が友達と遊んでいるのを横目に見ながら、バスケットLIVE(日本国内のバスケットボール専門の動画配信サービス)で大阪エヴェッサなど複数のバスケの試合を見て過ごすのが定番です。
息子と過ごす時間と同じくらい大事にしているのが、1人きりの時間。毎週水曜日は、仕事帰りに1人で飲むことにしています。会社からの帰り道、歩いている途中で気になった店にふらりと入り、タイムフリーの配信ラジオを聴きながら1人で静かに飲んでいます。そのほか、自分の中で何か1つの仕事が終わったと思ったときは、ご褒美としてキャンプなどのスケジュールを立てています。1人で料理をして、焚火を見ながら飲むソロキャンプです。独身時代は特に意識していませんでしたが、結婚して子どもができてからは、1人だけの時間の大切さを実感するようになりました。
ご褒美のソロキャンプは本格的にお酒と焚き火を楽しむ
これからの「なりたい自分」
子どもと接することが楽しいので、子どもたちを見守るような役目をしてみたい
これまで同様、あまり深く考えずに、流れのままに適当に生きていきたいというのが本音ではありますが、最近少し思っていることがあります。毎週末、息子のサッカーチームの子どもたちとたくさんコミュニケーションを取る中で、子どもと接することが自分にとって純粋に楽しいと感じられることだと気づきました。定年後か、いつかはわかりませんが、最後は子どもを育てる・見守る分野に行けるといいなと思っています。学童保育の職員など、学校の先生ではなく横から子どもを見守るような役目のことをやってみたいですね。
※2024年2月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・役職名等は取材時のものとなります。