ヒューマンライフケア株式会社
介護総合営業部 特定技能ビザ申請担当
キン ティリ チョー
ミャンマー出身。2014年、自動車販売や自動車点検・修理サービスを行う日本企業のミャンマー現地法人に就職。働くうちに日本での勤務を志し、日本語を学ぶために退職。約2年間、日本語の学習に専念し、日本語能力試験の上級に合格。2018年4月、同社の日本本社に正社員として採用され、来日。加盟店が受け入れるミャンマーの技能実習生や特定技能人材のビザ申請や人材のデータ管理、技能実習生のサポート、ミャンマーでの物販売上データ入力など幅広い業務に携わる。2023年3月、行政書士事務所に転職。外国人のビザ申請書類の作成を担当する。2023年10月、ヒューマンライフケア株式会社に入社。介護総合営業部にて、特定技能人材のビザ申請書類と管理を担当する。

「なりたい自分像」と日本
ミャンマーで日系企業に就職したことがきっかけで
日本で働き、生活することが自分の目標になった
私が日本に興味を持ったのは、ミャンマーで日本企業の現地法人に就職したことがきっかけです。私はミャンマー現地法人の立ち上げと同時に働き始めたのですが、そこで出会った日本人社長に大きな影響を受けました。社長は当時40代半ばで、まるでお父さんのように頼りになる存在。仕事には厳しいけれど、とても優しくて温かい人で、スタッフみんなが仕事を頑張れるようにチームを引っ張ってくれていました。そんな尊敬できる日本人社長の下で働くうちに「日本人ってすごいな」「日本はいろいろな面でミャンマーよりも進んでいる」と思うようになり、「日本で働いてみたい」という夢が膨らんでいきました。
現地スタッフとして就職した当初、日本語はまったくわかりませんでしたが、猛勉強をして日本語を習得。2018年、日本の本社に正社員として採用され、夢の日本勤務を叶えることができました。その会社では、ミャンマー人の技能実習生のビザ申請や来日したミャンマー人材のサポートなどを担当しました。社内の人間関係がよく、私のような外国人にも分け隔てなく接してくれ、新しいことに挑戦できる環境もあり、とてもよい会社だったのですが、長く勤めるうちに居心地がよくその環境に甘えているような気がしてきました。
そこで、さらなる自分の成長と新しい環境を求め、来日5年目に転職を決意。1人の外国人として、国籍を問わず日本に来る外国人をサポートできる存在になりたいと考え、「外国人の命」とも言われるビザ支援の仕事を選びました。ビザ申請業務の経験を積むために、行政書士事務所に就職。行政書士の先生のもとでいろいろと教わりながら、1ヶ月に40件のビザ申請を目指し、入国管理局から求められる書類等を関係機関の間で調整して用意するなど、多くの実績と成果を出すことができました。
次に私が目指したのは、ビザだけでなく仕事や生活全般について外国人人材を幅広くサポートできる仕事です。外国人人材の受け入れを積極的に行っており、ミャンマーから活躍する女性も多く、社会的にもニーズが高い介護分野で働きたいと考えました。その中でもヒューマングループという運営母体であることが、安心してヒューマンライフケアに入社を決めた理由の一つです。
実際に日本の企業で働くということ
日本人とミャンマー人は相通じる点が多い。
いろいろなことを学び、自己成長につなげられる環境がある
私は母国のミャンマーにいるとき、日本人や日本の企業文化にふれ、日本で働く道を選びました。日本人は外国人を差別せず、優しくて思いやりのある人が多く、とても働きやすいと感じます。私は日本で3つの会社で働いた経験がありますが、どの職場の人も優しくて親切で、いい仲間や友人ができました。また、ミャンマーは仏教が盛んな国で、目上の人を尊敬する、自己主張が少なく和を重んじるなど、日本人と相通じる点も多いと思います。日本の社会は時間に厳しいなど、ミャンマー人にとっては難しい部分もありますが、厳しい環境に身を置くことで自分自身も成長できると思っています。
ミャンマーでは大家族でにぎやかに暮らしていたので、来日当初は1人暮らしが寂しくて、よくホームシックになっていました。いまも母国が恋しくなることはありますが、先進国である日本で、日本人とコミュニケーションを取りながら、いろんなことを学んで吸収して自己成長につなげていきたいと考えています。
これからの「なりたい自分」とは?
在留資格申請と生活サポートを通して
日本とミャンマーの架け橋になりたい
社会的に役に立つ人間、自ら他人に何か(知識や能力など)でサポートできる人間になりたい。日本とミャンマーの架け橋になりたいです。来日して以来、自分のような外国人が日本で困ることなく働いたり生活できたりするようサポートすることを目指してきました。いまは、外国人のビザの支援や生活サポートで、それができていると思います。私がヒューマンライフケアに入社してまだ約10ヶ月しか経っていませんが、特定技能外国人スタッフとしてミャンマーから新たに20名以上を受け入れました。同郷の人たちが介護の現場で活躍し、その手助けを自分ができていることは、私にとって仕事の大きなやりがいと喜びにつながっています。
今後も自分の知識や能力を高めるためにもっと勉強して、外国人が日本の社会に役立つよう手助けをしていきたいと考えています。ビザ申請や在留資格申請など、日本に住む外国人のための入管業務にもっと精通するために、将来的には行政書士の資格を取得できたらいいなと思っています。






※2024年7月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・部署名等は取材時のものとなります。