建設業界の転職支援と人材育成のヒューマンタッチ 3月まとめ
ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介・エンジニア派遣・行政自治体向けアウトソーシング事業などを行うヒューマンタッチ株式会社は、最新の人材市場に関する公的データをまとめた 『ヒューマンタッチ総研~Monthly Report 2017年3月』 を発表しました。建設業に特化した人材関連の様々な情報、最新の雇用関連データもまとめています。
ダイジェスト
1.建設業界のトピックス
■建設業の2016年の1人平均月間給与額は386,049円で製造業を上回る
建設業界においては厳しい人材不足を背景に、多くの企業が人材獲得のために賃上げを実施しているようである。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」から、1人平均月間現金給与額の推移を見ると図表①となる。
2016年の建設業の1人平均月間給与額は386,049円となり、製造業の378,447円を上回っており、2013年から4年連続で上昇している。また、1人平均月間現金給与額の伸び率の推移を見ると図表②となる。
建設業の1人平均月間現金給与額の伸び率は2015年が+1.05%、2016年が+1.55%となり、調査産業平均、製造業ともに上回っている。このように、人材獲得のために建設業各社が給与水準の引き上げに動いていることがデータからも分かる。
【図表① 業界別の1人平均月間現金給与額の推移】
■大成建設が若手社員に手厚いベースアップ方針を発表
ゼネコン大手の大成建設が、2017年度春闘で、若手社員を対象として平均23,300円のベースアップ(ベア)を実施する方針を労働組合に示した。また、子育て支援のために満23歳未満の子供1人に対して月10,000円(第2子以降は5,000円)を支給する制度を新たに設ける予定である。
初任給についても2017年4月入社の大卒総合職の初任給は220,000円から230,000円に引き上げる。
若手社員を厚遇することで、若手の優秀な人材を獲得することを目指していると思われる。
このような大手ゼネコンの取り組みは、建設技術者や技能工の高齢化を背景に若手社員の確保が大きな課題になっている業界全体にも影響を与えそうであり、若手社員を中心に建設業の給与水準は上昇傾向が続きそうである。
【図表② 業界別の1人平均月間現金給与額の伸び率の推移】
2.建設業界の最新雇用関連データ (2017年3月3日公表)
(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数
◆建設業の就業者数は501万人(前年同月比105.7%)、雇用者数は407万人(同106.0%)と、いずれも増加
<建設業の就業者数と雇用者数の推移>
出典:総務省「労働力調査」より作成
◆建設業の新規求人数は67,371人(前年同月比104.6%)と6カ月連続で増加
<建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
(2)建設技術職の雇用動向
◆建築・土木・測量技術者の有効求人倍率は5.56倍(前年同月比0.98ポイント上昇)と20カ月連続で前年同月を上回る
◆有効求人数は前年比108.6%と14カ月連続で前年同月を上回り、建設技術職への需要は高水準が続いている
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
(3)建設技能工の雇用動向
◆建設・採掘の職業の有効求人倍率は3.84倍(前年同月比0.59ポイント上昇)と21カ月連続で前年同月を上回る
◆有効求人数は前年比107.0%と14カ月連続で前年同月を上回り、建設技能工への需要も高水準が続いている
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
【本レポートの全文はこちらから】
ヒューマンタッチ総研 Monthly Report (2017年3月)
http://human-touch.jp/news/ht_soken/m_Report201703.pdf
http://human-touch.jp/news/ht_soken/m_Report201703.pdf
ヒューマンタッチ㈱は、クライアントをはじめとした各種企業のよりよい人材獲得につながる資料提供を目的に、公的なデータを集計してまとめた当レポートを、毎月発表しています。
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●URL :http://human-touch.jp/
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