ヒューマンタッチ　国内の人材市場動向数値7月まとめ

　ヒューマンホールディングス株式会社（本社：東京都新宿区、代表取締役社長：佐藤朋也）の事業子会社で、人材紹介・
エンジニア派遣・行政自治体向けアウトソーシング事業などを行うヒューマンタッチ株式会社（本社：東京都新宿区、代表
取締役：髙本和幸）はこのたび、最新の人材市場に関する公的データをまとめたレポート『ヒューマンタッチ総研～
Monthly Report　2014年7月～』を発表いたしました。

　ヒューマンタッチ㈱は、クライアントをはじめとした企業様のよりよい人材獲得につながる資料を提供することを目的に、
公的なデータを集計してまとめた当レポートを、毎月上旬ホームページにて発表しています。

 

ダイジェスト

１．今月のトピックス

◆有効求人倍率、1.09倍　　バブル崩壊後の最高値を更新

　厚生労働省が発表した2014年5月の有効求人倍率（季節調整値）は、前月より0.01ポイント上昇して1.09倍になりました。
18か月連続の上昇であり、バブル崩壊後の最高値を更新しました。同月の完全失業率（季節調整値）は前月より0.1ポイン
ト低い3.5％となりました。これは、1997年12月以来の低水準であり、景気回復を背景とした雇用環境の改善が鮮明になっ
てきました。ただし、雇用形態別に見ると、正社員の求人倍率は0.67倍と低く、正社員に限ると、まだまだ求人が不足してい
る状況だと言えます。また、職業別の有効求人倍率を見ると、「建築・土木・測量技術者」が3.59倍、「保健師、助産師、看
護師」が2.59倍と高いのに対して、「事務的職業」は0.24倍と非常に低くなっています。今後については、このような雇用の
ミスマッチの解消が大きな課題となりそうです。

 

◆障がいのある人の雇用が40万人を超える

　6月に公表された2014年版「障害者白書」によると、2013年6月1日現在の障がいのある人の雇用者数は10年連続で過去
最高を更新して408,947.5人（前年同日382,363.5人）となり、障がいのある人の社会参加は一層進展しています。

　このうち、身体に障がいのある人の雇用者数は303,798.5人（前年同日291,013.5人）、知的障がいのある人の雇用者数は
82,930.5人（前年同日74,743人）、精神障がいのある人の雇用者数は22,218.5人（前年同日16,607人） であり、いずれにつ
いても前年より増加しました。

　また、ハローワークを通じた2013年度の障害のある人の就職件数は、過去最多の7万7,883件（前年度比14％増）となり、
4年連続で過去最高を更新しています。

　障がいの種類別にみると、身体に障がいのある人の就職件数2万8,307件（前年度比6.5％増）、知的障がいのある人の就職
件数1万7,649件（同10.1％増）、精神障がいのある人の就職件数2万9,404件（同23.2％増）、その他の障がいのある人の
就職件数2,523件（同35.9％増）となり、精神障がいのある人の就職件数が身体に障がいのある人の就職件数を初めて上回
りました。

　産業別にみると、医療,福祉（2万4,393件）、卸売業,小売業（1万888件）、製造業（1万624件）の就職件数が多くなっています。

　このように障がいのある人の雇用が拡大する背景には、障がいのある人が、その能力と適性に応じた雇用の場に就ける社会
の実現を目指して、政府が様々な雇用対策を総合的に推進していることがあります。例えば、障害者雇用促進法においては、
従業員56人以上の企業に対して、雇用する労働者の2.0％に相当する障害者を雇用することを法定雇用率として義務付けて
います。

　 ただし、この法定雇用率を達成した企業の割合を見ると42.7％と半数に満たない状況であり、今後についても、障がいの
ある人の雇用をより一層推進するための政策が強化されていくと考えられます。

【本レポートの全文はこちらから】　　
ヒューマンタッチ総研 Monthly Report (2014 年 7 月)
http://human-touch.jp/news/ht_soken/m_Report201407.pdf