ヒューマンリソシア株式会社
GIT事業部 エンジニア
ラウルさん
ブラジル・サンパウロ市出身。大学で情報システムを専攻し、卒業後は金融市場におけるリスク・コンプライアンス分野で実務経験を積む。海外で就職する道を選択し、2022年に来日。日本語学校で約1年間日本語を学んだ後、2023年4月にヒューマンリソシア株式会社に入社。GIT(Global IT Talent)エンジニアの一員として、ソフトウェアエンジニアとしてのキャリアをスタートする。趣味はアプリ制作で、自身が開発したオリジナルアプリの発表・配信にも積極的に取り組んでいる。

「なりたい自分像」と日本
ソフトウェアエンジニアになる夢の実現と
異国で生活する挑戦の場として日本を選んだ
大学で情報システムの学位を取得し、在学中に参加したプロジェクトではソフトウェア開発もしていました。卒業後はソフトウェアエンジニアとして働きたいと思っていましたが、インターンシップ先の企業では、プログラミングやシステム開発とは関係のない業務に配属され、希望するソフトウェアエンジニアとして就職することができませんでした。というのも、ブラジルの大学ではインターンシップが重視され、インターンシップ先の企業で働きながら実務経験を積み、そのまま卒業後に就職するのが一般的だからです。
そこで、ソフトウェアエンジニアになる夢を叶えるために、母国を出て海外で就職しようと考えました。候補としてはカナダと日本がありましたが、日本を選びました。カナダも治安が良く住みやすい国ですが、日本の方が自分にとってより大きなチャレンジになると思ったからです。
私は子どもの頃からアニメや漫画が好きで、日本に興味がありました。また、日本は自動車やカメラなどの精密機械をはじめ多くの技術を生み出しており、日本のロボット技術にも関心があります。以前から日本には親しみを感じていましたが、地球の裏側で、言語も文化もまったく違う国に行くという挑戦が、日本を選ぶ一番のきっかけになりました。
日本語はほとんどできなかったので、まずは学生ビザで来日し、日本語学校に1年間通って日本語を学びました。その後、就職活動をする中で出会った会社が、ヒューマンリソシアでした。ITエンジニアとして採用され、「ソフトウェアエンジニアとして働く」という「なりたい自分」を日本で実現することができたのです。
実際に日本の企業で働くということ
日本人の「気配りの文化」に共感。
チームワークに助けられ、自分自身も成長できる
ヒューマンリソシアに入社後、最初の3ヶ月間は研修で日本語とプログラミングをみっちり学ぶことができ、複数のプログラミング言語をマスターしました。研修後はソフトウェアエンジニアとして日本の大手企業の印刷アプリ開発プロジェクトに参加しています。
来日前は「日本人は残業が多く、働くために生きている」というイメージがありましたが、実際に働いてみると、そうではないことがわかりました。仕事だけでなくプライベートも大切にしていて、オフタイムの自由時間も十分あります。また、チームワークのよさと人々の親切さにも感動しました。現在のプロジェクトチームは日本人と外国人が半々の構成ですが、コミュニケーションが良好で、いろいろな面で助けてもらっています。チームメンバーと一緒に働く中で、複雑なシステムの開発フローについて常に学び、プログラミングや設計書の作成、コミュニケーションスキルの向上など、自分自身の成長を実感しています。
私はブラジル人ですが、日本人と価値観が近いように思います。日本は街がきれいで、公共の場で人々が騒ぐこともなくとても落ち着きますし、他者のことも考え気配りをするという日本人の美点にも共感します。自分でも意外なほど日本の生活にすんなりなじむことができ、日本に来て本当によかったと思っています。
これからの「なりたい自分」とは?
世の中の役に立つアプリクリエイターとして独立するのが夢。
日々の生活の質を高め、ブラジルと日本に貢献したい
現在の私は仕事とプライベートの両方が充実していて、日本での生活を満喫できています。今のところは、ブラジルに帰ることは考えていません。将来の目標は、もっと経験を積んでスキルを磨き、世の中の役に立つ独自のアプリケーションを開発することです。現在は趣味でオリジナルアプリを制作していますが、ゆくゆくはアプリクリエイターとして独立し、自分の会社を作りたいと考えています。まだ具体的には計画していませんが、自分のスキルを活かして、日々の生活の質を高め、ブラジルと日本に貢献したいです。
そして、周囲の人たちとも素敵な人間関係の輪を広げていきたいと思っています。






※2025年1月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・部署名等は取材時のものとなります。