ヒューマンタッチ

ヒューマンタッチ総研 国内の人材市場動向数値 (建設業界編) 2月

~建設業界の転職支援と人材育成のヒューマンタッチ 2月まとめ~

今月のトピックス

今月は2020年の建設技術者及び建設技能工の需給動向についてまとめました。

■建設技術者への求人意欲は落ち込みが続くも、建設技能工については回復傾向

建設技術者と建設技能工の有効求人数の対前年同月増減率の推移をみると、ともに年初から前年同月割れが続き減少傾向で推移しました(図表①)。特に建設技術者は最初の緊急事態宣言が出された4月から5月にかけては大幅な落ち込みとなり、5月には前年同月よりも11.9%も求人数が落ち込み、その後も12月まで前年同月割れが続いています。一方、建設技能工については徐々に有効求人数は増加していき、9月以降は前年同月を上回るようになり、12月には前年同月よりも求人数は4.7%増加し、建設技能工への求人意欲は回復傾向となっていることがわかります。

【図表① 有効求人数の対前年同月増減率の推移】
出典:厚生労働省の「一般職業紹介状況」より作成

■建設技術者、建設技能工ともに求職者数は増加傾向

有効求職者数の推移をみると、6月以降は建設技術者、建設技能工ともに前年同月を上回っています(図表②)。このように求職者数が増加に転じた背景には、新型コロナウイルス感染症拡大で雇用の不安定さが増した影響や、建設業の給与が上昇していることで労働環境イメージも向上してきたことがあるのではないかと考えられます。

【図表② 有効求職者数の対前年同月増減率推移】 

出典:厚生労働省の「一般職業紹介状況」より作成

■有効求人倍率は高水準が続く

有効求人倍率の推移をみると、建設技術者、建設技能工ともに3月以降は前年同月を下回ってはいますが、5倍以上の高水準で推移しており、人手不足の状況は続いていると考えられます(図表③)。特に建設技能工について、前年同月差は小さく、厳しい人手不足の状況が続いていると考えられます。

【図表③ 有効求人倍率の推移】


出典:厚生労働省の「一般職業紹介状況」より作成

 

■建設業界の最新雇用関連データ(2021年1月29日総務省・厚生労働省公表)

(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数
◆建設業の就業者数は497万人(前年同月比101.8%)、雇用者数は413万人(同102.5%)で、ともに増加した。

<建設業の就業者数と雇用者数の推移>  
出典:総務省「労働力調査」より作成

◆公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は72,054人(同107.4%)と増加に転じた。

<建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成 

 

(2)建設技術職の雇用動向
◆建設技術者数は39万人(同102.6%)となり、前年同月比でみると7カ月連続で増加した。

<建設技術者数の推移>
出典:総務省「労働力調査」より作成

 

◆ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月よりも1.24ポイント低い6.26倍となった。前年同月を下回ったのは、11カ月連続。
◆有効求人数は前年同月比96.2%となり、12カ月連続で前年同月を下回り、新規求人数も同97.7%と低下しており、減少傾向が続くと思われる。一方、有効求職者数は前年同月比115.3%となり7カ月連続で増加している。

<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

 

(3)建設技能工の雇用動向
◆ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.41ポイント低下して5.76倍となり、10カ月連続で前年同月を下回った。
◆有効求人数は前年同月比104.7%となり、4カ月連続で前年同月を上回った。新規求人数も同111.9%と前年を上回っている。

<建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

<建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

■ヒューマンタッチ総研とは

「ヒューマンタッチ総研」は、ヒューマンタッチ株式会社が運営する、建設業界に関する各種データを基に将来の姿を予測する研究所です。
「ヒューマンタッチ総研」は、建設業界の人材動向を中心に市場動向、未来予測などの調査・分析を行い、 独自調査レポート や定期的なマンスリーレポート、そして建設ICTの最新ソリューションを紹介する各種セミナーの企画・運営など、建設業界に関わる様々な情報発信をしています。
建設業界の人材不足を改善するために、 ICT導入による「生産性向上」や魅力ある業界への転換としての「働き方改革」を推奨し、建設業界に関わる各種データや業界を超えた様々な情報の調査・分析から、建設業界の明るい未来につながる発信をしてまいります。
●ヒューマンタッチ総研WEBサイト:https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/

■ヒューマングループについて

ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、美容、スポーツ、ITと多岐にわたる事業を展開しています。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、教育を中心とする各事業を通じて、労働力不足、高齢化社会、待機児童問題など、時代とともに変化するさまざまな社会課題の解決に取り組み、独自のビジネスモデルを展開してきました。
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●ヒューマンホールディングスWEBサイト:https://www.athuman.com/

 

ヒューマンタッチ株式会社 会社概要 

●代表者:代表取締役 髙本 和幸
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1F
●資本金:1億円
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