建設業界の転職支援と人材育成のヒューマンタッチ 8月まとめ
ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介事業を行うヒューマンタッチ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:髙本和幸、以下「ヒューマンタッチ」)が運営するヒューマンタッチ総研は、最新の人材市場に関する公的データをまとめた 『ヒューマンタッチ総研~Monthly Report 2019年8月』 を発表しました。建設業に特化した人材関連の様々な情報、最新の雇用関連データもまとめています。
今月のトピックス
厚生労働省が発表した「一般職業紹介状況」から、2019年上半期(1~6月)の建設技術者(建築・土木・測量技術者)の労働需給の動向についてまとめます。
■上半期、有効求人倍率はすべての月で前年同月を上回る
2019年上半期の建築・土木・測量技術者の有効求人倍率の推移を見ると、すべての月で前年を上回っており、建設技術者の労働需給は昨年よりもさらにひっ迫した状態であることが分かります。特に6月の有効求人倍率は2019年が6.33倍で、2018年の5.61倍を0.72ポイントも上回っています(図表①)。
【図表① 建築・土木・測量技術者の有効求人倍率推移】
■建設技術者の需要は高まっているが、求職者数は前年割れが続く
また、2019年上半期の有効求人数はすべての月で前年同月を上回っており、企業の求人意欲は更に高まっています(図表②)。一方で、求職者数はすべての月で前年同月を下回っており、人材供給力は低下し続けています(図表③)。東京オリンピック・パラリンピックを直前にして、建設技術者の人手不足は下半期に向けてさらに厳しくなると見込まれます。
【図表② 建築・土木・測量技術者の有効求人数の推移】
建設業界の最新雇用関連データ(2019年7月30日総務省・厚生労働省公表)
(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数
◆就業者数は504万人(前年同月比98.2%)と、前年同月を下回った。
出典:総務省「労働力調査」より作成
◆公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は74,247人(前年同月比100.3%)と増加に転じた
<建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
(2)建設技術職の雇用動向
◆ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は前年同月比0.72ポイント上昇して6.33倍となった。有効求人倍率は49カ月連続で前年同月を上回っており、厳しい人手不足の状況は長期化している。
<ハローワークにおける建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
<ハローワークにおける建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の対前年同月比(常用・除くパート)>
(3)建設技能工の雇用動向
◆ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.58ポイント上昇して5.43倍となった。50カ月連続で前年同月を上回っており、建設技能工についても厳しい人手不足の状況が長期化している。
<公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
<公共職業安定所(ハローワーク)における建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成