建設業界の転職支援と人材育成のヒューマンタッチ 6月まとめ
ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介・エンジニア派遣・行政自治体向けアウトソーシング事業などを行うヒューマンタッチ株式会社は、最新の人材市場に関する公的データをまとめた 『ヒューマンタッチ総研~Monthly Report 2017年6月』 を発表しました。建設業に特化した人材関連の様々な情報、最新の雇用関連データもまとめています。
ダイジェスト
■建設労働者確保育成助成金による支援に50億円の予算を投入
直近の2017年4月の建設技術者の有効求人倍率が4.92倍(前年同月比0.82ポイント上昇)と23カ月連続で上昇するなど、建設業では深刻な人材不足の状況が続いています。また、建設業では他産業以上に高齢化が進んでいることや女性の活用が進んでいないことも大きな課題になっています。
このような課題を踏まえて、厚生労働省と国土交通省は連携して、建設業の人材確保・育成に向けて様々な施策を実施しており、それらの施策に取り組むための予算についてとりまとめた「建設業の人材確保・育成に向けて(平成29年度予算の概要)」を4月21日に発表しています。予算が付けられた施策は、「魅力ある職場づくり」「人材確保施策」「人材育成施策」の3つの視点から成っており、人材の採用から育成、定着までを幅広く支援するものになっています。様々な施策の中で、最も大きな予算額となる50億円が投入されている「建設労働者確保育成助成金による支援」の主な施策を紹介すると下記のようになります。助成金とは、条件を満たす企業ならどこでも受けることができて返済の必要はない支援金ですので、多くの中小建設企業がこのような助成金をうまく活用して、若年人材、女性人材の確保・育成に積極的に取り組み、社内制度の整備を推進することが期待されます。
<建設労働者確保育成助成金による支援の主な施策>
■若年・女性労働者向けトライアル雇用助成コースを新設
経験の不足などから建設業への就職に不安のある若年者や女性を対象としてトライアル雇用を行う場合に、中小建設事業主が適切な指導・監督を行えるよう、その費用の助成を行い、トライアル雇用終了後の常用雇用への移行を促すことで、若年・女性労働者の確保を図ることを目的とした制度
【助成額】
対象者1人当たり、月額最大4万円(最長3カ月間)
【対象となる労働者】
① トライアル雇用開始日時点で、35歳未満の若年者、または女性
② 主として建設工事現場での現場作業(左官、大工、鉄筋工、配管工など)に従事する者、
または施工管理に従事する者
■若年及び女性労働者の入職や定着を図るため、就業規則や労働協約を変更することにより雇用管理改善につながる制度(①評価・処遇制度、②研修制度、③健康づくり制度、④メンター制度)を新たに導入し、実際に適用した場合に助成
【助成額】
(1)制度導入:雇用管理制度を新たに導入・実施
⇒ ①~④の区分単位毎に10万円を助成
(2)定着改善:計画期間終了後1年間の離職率改善目標達成
⇒(1)に加え、生産要件を満たした場合72万円
満たさなかった場合57万円
(3)入職改善:計画期間終了後1年間の若年及び女性の入職率が目標を達成
⇒(1)(2)に加え、生産要件を満たした場合72万円
満たさなかった場合57万円
(4)入職改善:計画期間終了後3年間の若年及び女性の入職率が目標を達成
⇒(1)(2)(3)に加え、生産要件を満たした場合108万円
満たさなかった場合85.5万円
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出典:厚生労働省/国土交通省の建設業の人材確保・育成に向けて(平成29年度予算の概要)、厚生労働省「建設労働者確保育成助成金」より作成
1.建設業界の最新雇用関連データ (2017年5月30日公表)
(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数
◆建設業の就業者数は492万人(前年同月比98.2%)、雇用者数は394万人(同97.3%)と、いずれも減少
<建設業の就業者数と雇用者数の推移>
出典:総務省「労働力調査」より作成
◆建設業の新規求人数は67,464人(前年同月比106.7%)と9カ月連続で増加
<建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
(2)建設技術職の雇用動向
◆建築・土木・測量技術者の有効求人倍率は4.92倍(前年同月比0.82ポイント上昇)と23カ月連続で前年同月を上回る
◆有効求人数は前年比106.9%と17カ月連続で前年同月を上回り、建設技術職への需要は高水準が続いている
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
(3)建設技能工の雇用動向
◆建設・採掘の職業の有効求人倍率は3.73倍(前年同月比0.74ポイント上昇)と24カ月連続で前年同月を上回る
◆有効求人数は前年比110.9%と16カ月連続で前年同月を上回り、建設技能工への需要も高水準が続いている
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
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ヒューマンタッチ総研 Monthly Report (2017年6月)
ヒューマンタッチ㈱は、クライアントをはじめとした各種企業のよりよい人材獲得につながる資料提供を目的に、公的なデータを集計してまとめた当レポートを、毎月発表しています。
ヒューマンタッチ 会社概要———————————————————————
●代表者 :代表取締役 髙本 和幸
●所在地 :東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿木村屋ビル1F
●資本金 :1億円
●URL :http://human-touch.jp/
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