ヒューマンアカデミー株式会社
全日制教育事業部 総合学園ヒューマンアカデミー静岡校
武井 皐月
1996年静岡県出身。幼少期から高校3年まで水泳を続け、中学生の頃からドルフィントレーナーに憧れる。高校生の時、学校説明で専門学校の先生に言われた「あなたならできる」という言葉に背中を押され、高校卒業後、動物飼育が学べる専門学校へ進学。2016年12月、水族館に入社。トレーナーとしてイルカやアシカのショーを担当する。入社3年目に、頑張る人の背中を押す仕事に就きたいと転職を決意し、2020年4月ヒューマンアカデミー株式会社に入社。全日制専門校である総合学園ヒューマンアカデミー名古屋校で入学事務局に配属。2023年4月、静岡校に異動。2024年8月、企画職を志望し、老舗メーカーに転職するが、2025年4月、先輩からの誘いもあり、ヒューマンアカデミー株式会社に再入社。現在は静岡校で学生募集のカウンセリング営業をおこなっている。旅行先では必ず、その地域にある水族館・動物園を巡る。水族館時代の同期は人生の宝物。

SELFingシート
「なりたい自分」を明確にし、実現するために必要な事項を可視化するSELFingのサポートツール。中心に人生目標や「なりたい自分」の姿を書き、実現するために必要な要素を周囲の8マスに、人生を構成する8大分野「健康」「仕事」「経済」「家庭」「社会」「人格」「学習」「遊び」に分けて書きこむフレームワーク。自らデザインする人生の“設計図”としてヒューマングループ各社で導入されている。
なりたい自分像とは?
憧れのドルフィントレーナーになることで
見えた新しい目標

これまでの人生を振り返ると、私の中にはいつも「挑戦」という言葉がありました。
ドルフィントレーナーになりたいと思ったのは、中学生の頃。小さい頃から水泳を続けていたこと、動物好きなこと、そして、テレビで見たドルフィントレーナーに憧れたことがきっかけでした。高校卒業後は、海洋生物の飼育などが学べる専門学校への進学を希望しました。しかし、親は、安定した道を進んでほしいと反対。そんなとき、説明会に来た専門学校の先生から「あなたならできる」と力強く言われ、その言葉で覚悟を決め、専門学校へ進み、そして2年後、水族館への就職を決めました。
入社して半年後、飼育担当となり、初めてイルカに餌をあげたとき、この仕事を選んでよかったと感無量になりました。その後、ショーにも出演。ステージに立つとお客さまの笑顔が輝いて見えました。

夢を叶えた喜びを味わう一方、水族館という表舞台を支える裏方の大変さも知りました。なかでも一番辛かったのは、イルカやアシカが死亡したときです。死亡した動物は、原因究明のために必ず解剖をします。昨日まで一緒にショーに出ていたイルカが死亡する。その現実すら受け止め難いのに、その子にメスを入れなくてはいけない。泣きながら解剖しました。
それでも夢だった仕事。手放すつもりはなかったのですが、入社して3年目、転職を考えるようになりました。専門学校から実習生を受け入れ、彼らに教えているなかで思い出しました。私がこの仕事に就いているのは、専門学校の先生の言葉があったから。私は今、夢を叶えて満足している。私が背中を押してもらって夢を叶えたように、次は、「夢に向かう人の背中を押す仕事がしたい」と思うようになりました。
水族館で働く最終日。辞める実感もなく過ごすうちに、最後のショーの時間になりました。同僚たちがかけつけてくれ、指導してきた後輩が司会を務めました。ショーが終わる直前、後輩が突然「こちらのお姉さん、今日が最後なんです」と言ったんです。すると、客席から拍手が起こりました。「本当に辞めるんだ」という思いと同時に涙が溢れてきました。苦しいことも多かったけど、楽しい気持ちの方が勝る3年間でした。
なりたい自分になる「仕事」の位置付け
新たな挑戦をし続けることが
仕事への向き合い方

ドルフィントレーナーという夢を叶えた先で見つけた「夢に向かう人の背中を押す」という新たな挑戦のため、2020年4月、ヒューマンアカデミーに入社しました。パソコンの前に座り、問い合わせのあった方へ進路相談にのったり、学校の説明をしたりするなど、カウンセリング営業をする日々。前職では一日中走り回っていたので、オフィスワークに慣れるまでは大変でした(笑)。
それでも、仕事にはやりがいを感じてきました。進路に悩む高校生には、自分の体験を話します。「私も悩んだけど、自分ならできると思って専門学校へ進んだんだよ」と。私の人生を変えてくれた専門学校の先生を思い出しながら。そして、入学してきた学生たちが、努力の末に逞しくなって卒業していく姿を見ていると、自分も一緒に夢を追いかけているような気持ちになります。
入社して5年が経ちました。最近は、カウンセリング営業の傍ら、自ら提案して、イベントを企画したり、学校訪問に出たりしています。これもまた、新しい挑戦になります。仕事をルーティンワークにするのではなく、常に新しいこと、楽しいと思えることに取り組みたいと思っています。私にとって仕事は、新しい挑戦をし、自己成長する場所だからです。

これからの「なりたい自分」とは?
自ら挑戦を楽しむことで
まわりの人の背中を押したい

この先も挑戦を楽しんでいける自分でいたいと思っています。そう思うようになったのは、ヒューマンアカデミーに通う学生たちとの出会いがきっかけです。芸能やマンガ、ゲーム業界などクリエイティブな仕事は狭き門でもあります。それでも、自分の夢を叶えるために日々努力を続ける学生たちの姿に、改めて、挑戦はすごく面白いものであり、自分を成長させてくれるものだと気付かされます。
私にとって、幼少期から高校3年生まで水泳を続けたことも挑戦でしたし、ドルフィントレーナーになったこと、ヒューマンアカデミーに転職したことも大きな挑戦でした。うまくいったこともいかなかったことも全てが、無駄なことではなかったし、そのおかげで成長できていると実感しています。
40歳の自分がどうなっているかは現時点では想像しづらいです。ただ、今よりも自分の強みを理解した上で、新しい挑戦をし、成長している40歳になれたらいいなと思っています。そして、私が挑戦を楽しむことで、家族や友人、共に働く人たちなど、私に関わる人々の背中を押せるような、そんな存在になりたいと思っています。

※2025年10月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・部署名等は取材時のものとなります。