ヒューマンタッチ

ヒューマンタッチ総研 国内の人材市場動向数値 (建設業界編) 3月

~建設業界の転職支援と人材育成のヒューマンタッチ 3月まとめ~

今月のトピックス

今月は大学・大学院新卒で建設技術者として就職する学生数の推移についてまとめました。

■大学新卒で建設技術者として就職する学生数は増加傾向が続いていたが2020年には減少に転じる

大学新卒で建設技術者として就職する学生数の推移をみると、2016年の11,200人から3年連続で増加して2019年には13,051人となりましたが、2020年は12,539人と減少に転じました(図表①)。東京オリンピック等の特需も終わり建設市場が踊り場にさしかかった2020年には新卒への需要が若干低下したのではないかと考えられます。

【図表① 大学新卒で建設技術者として就職する学生数と女性比率の推移】 

出典:文部科学省「学校基本調査」より作成

■大学新卒で建設技術者として就職する女性の比率は上昇が続く

また、新卒で建設技術者として就職する学生における女性比率を見ると、2016年の19.6%から上昇傾向が続き2020年には23.3%に達しています(図表①)。人数も2016年の2,193人から2020年には2,918人に増加しており、建設技術者の採用における女性の重要性は今後もさらに高まってきていることがわかります。

■大学院新卒で建設技術者として就職する学生は微減傾向であるが、女性は増加傾向

次に大学院(修士・博士)新卒で建設技術者として就職する学生数の推移をみると、2016年の3,773人から微減傾向であり、2020年には3,533人に減少しています。女性比率については多少増減しながらも上昇傾向であり、2016年の18.7%から2020年には21.8%に上昇しています(図表②)。

■女性採用の重要性が高まる

建設技術者として就職する学生における女性比率は大学・大学院ともに上昇傾向が続いており、建設技術者の採用における女性の重要性は今後もさらに高まると思われます。

【図表② 大学院新卒で建設技術者として就職する学生数と女性比率の推移】 

出典:文部科学省「学校基本調査」より作成

 

■建設業界の最新雇用関連データ(2021年3月2日総務省・厚生労働省公表)

(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数
◆建設業の就業者数は482万人(前年同月比105.0%)、雇用者数は399万人(同105.0%)で、ともに増加した。

<建設業の就業者数と雇用者数の推移>

出典:総務省「労働力調査」より作成

◆公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は73,316人(同112.5%)と大幅に増加した。

<建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成 

 

(2)建設技術職の雇用動向
◆建設技術者数は37万人(同105.7%)となり、前年同月比でみると8カ月連続で増加した。

<建設技術者数の推移>
出典:総務省「労働力調査」より作成

◆ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月よりも0.62ポイント低い6.24倍となった。前年同月を下回ったのは、12カ月連続。
◆有効求人数は前年同月比101.5%となり1年ぶりに増加に転じた。新規求人数も同112.2%と増加に転じており、建設技術者の需要は回復傾向となった。

<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

 

(3)建設技能工の雇用動向
◆ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.04ポイント低下して5.53倍となり、11カ月連続で前年同月を下回った。
◆有効求人数は前年同月比109.9%となり、5カ月連続で前年同月を上回った。新規求人数も同118.6%と前年同月を上回っている。

<建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

<建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

■ヒューマンタッチ総研とは

「ヒューマンタッチ総研」は、ヒューマンタッチ株式会社が運営する、建設業界に関する各種データを基に将来の姿を予測する研究所です。
「ヒューマンタッチ総研」は、建設業界の人材動向を中心に市場動向、未来予測などの調査・分析を行い、 独自調査レポート や定期的なマンスリーレポート、そして建設ICTの最新ソリューションを紹介する各種セミナーの企画・運営など、建設業界に関わる様々な情報発信をしています。
建設業界の人材不足を改善するために、 ICT導入による「生産性向上」や魅力ある業界への転換としての「働き方改革」を推奨し、建設業界に関わる各種データや業界を超えた様々な情報の調査・分析から、建設業界の明るい未来につながる発信をしてまいります。
●ヒューマンタッチ総研WEBサイト:https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/

■ヒューマングループについて

ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、美容、スポーツ、ITと多岐にわたる事業を展開しています。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、教育を中心とする各事業を通じて、労働力不足、高齢化社会、待機児童問題など、時代とともに変化するさまざまな社会課題の解決に取り組み、独自のビジネスモデルを展開してきました。
人と社会に向き合い続けてきたヒューマングループは、いま世界全体で達成すべき目標として掲げられたSDGs(持続可能な開発目標)にも積極的に取り組んでいきます。SDGsへの貢献を通じて、「為世為人」の実現を加速させ、より良い社会づくりに貢献していきます。
●ヒューマンホールディングスWEBサイト:https://www.athuman.com/

 

ヒューマンタッチ株式会社 会社概要 

●代表者:代表取締役 髙本 和幸
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1F
●資本金:1億円
●コーポレートサイトURL:https://human-touch.jp/
●ヒューマンタッチ総研サイトURL:https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/

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