ヒューマンタッチ

ヒューマンタッチ総研 国内の人材市場動向数値 (建設業界編) 1月

~建設業界の転職支援と人材育成のヒューマンタッチ 1月まとめ~

今月のトピックス

今回は、四半期ごとに労働力の過不足状況を調査している厚生労働省の「労働経済動向調査」から、労働者の過不足状況判断DI(注1)の最新の動向を分析します。
注1「労働者過不足判断DI(Diffusion Index)」:不足と回答した事業所の割合から、過剰と回答した事業所の割合を差し引いた値で、値が大きいほど人材不足感が高いことを表している。

■正社員等労働者の不足感が最も高いのは建設業

2020年11月調査における産業別の正社員等の過不足判断DIをみると、建設業が48ポイントの不足超過となり、最も人材の不足感が高くなっています(図表①)。前年同月の54ポイントより6ポイント低下していますが、依然として建設業は最も人材不足感が高い業種だと言えます。

【図表① 産業別の正社員等労働者の過不足状況判断DI】

出典:厚生労働省「労働経済動向調査」より作成

■建設技術者、技能工の不足感は徐々に弱まる

次に、建設技術者と技能工について労働者過不足判断DIの推移をみると、建設技術者は2020年2月の68ポイントから5月には50ポイント、8月には44ポイントへと低下傾向が続いています(図表②)。技能工についても同様に、2020年2月の60ポイントから5月は48ポイント、8月は44ポイントへと低下傾向になっています。2020年11月については両職種ともにやや過不足判断DIは上昇していますが、前年同月と比べると建設技術者は10ポイント、技能工は11ポイント低下しており、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて建設技術者、技能工ともに人材不足感は弱まってきていることが分かります。

【図表② 建設技術者と技能工の過不足状況】

出典:厚生労働省「労働経済動向調査」より作成

■建設業界の最新雇用関連データ(2020年12月25日総務省・厚生労働省公表)

(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数
◆建設業の就業者数は505万人(前年同月比98.4%)、雇用者数は415万人(同98.8%)で、ともに減少した。
<建設業の就業者数と雇用者数の推移>
出典:総務省「労働力調査」より作成 

◆公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は63,813人(同96.4%)と2カ月連続で減少した。
<建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)>

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成 

 

(2)建設技術職の雇用動向
◆建設技術者数は37万人(同102.8%)となり、前年同月比でみると6カ月連続で増加した。

<建設技術者数の推移>
出典:総務省「労働力調査」より作成

◆ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月よりも1.29ポイント低い6.04倍となった。前年同月を下回ったのは、10カ月連続。
◆有効求人数は前年同月比95.8%となり11カ月連続で前年同月を下回り、新規求人数も同94.5%と低下しており少傾向が続くと思われる。一方、有効求職者数は同116.3%となり6カ月連続で増加している。
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

 

(3)建設技能工の雇用動向
◆ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.49ポイント低下して5.68倍となり、9カ月連続で前年同月を下回った。
◆有効求人数は前年同月比103.7%となり3カ月連続で前年同月を上回った。新規求人数も同100.5%と前年を上回っている。
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成

<建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成 

■ヒューマンタッチ総研とは

「ヒューマンタッチ総研」は、ヒューマンタッチ株式会社が運営する、建設業界に関する各種データを基に将来の姿を予測する研究所です。
「ヒューマンタッチ総研」は、建設業界の人材動向を中心に市場動向、未来予測などの調査・分析を行い、 独自調査レポート や定期的なマンスリーレポート、そして建設ICTの最新ソリューションを紹介する各種セミナーの企画・運営など、建設業界に関わる様々な情報発信をしています。
建設業界の人材不足を改善するために、 ICT導入による「生産性向上」や魅力ある業界への転換としての「働き方改革」を推奨し、建設業界に関わる各種データや業界を超えた様々な情報の調査・分析から、建設業界の明るい未来につながる発信をしてまいります。
●ヒューマンタッチ総研WEBサイト:https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/

 

■ヒューマングループについて

ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、美容、スポーツ、ITと多岐にわたる事業を展開しています。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、教育を中心とする各事業を通じて、労働力不足、高齢化社会、待機児童問題など、時代とともに変化するさまざまな社会課題の解決に取り組み、独自のビジネスモデルを展開してきました。
人と社会に向き合い続けてきたヒューマングループは、いま世界全体で達成すべき目標として掲げられたSDGs(持続可能な開発目標)にも積極的に取り組んでいきます。SDGsへの貢献を通じて、「為世為人」の実現を加速させ、より良い社会づくりに貢献していきます。
●ヒューマンホールディングスWEBサイト:https://www.athuman.com/

 

ヒューマンタッチ株式会社 会社概要 

●代表者:代表取締役 髙本 和幸
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1F
●資本金:1億円
●コーポレートサイトURL:https://human-touch.jp/
●ヒューマンタッチ総研サイトURL:https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/

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ヒューマンタッチ株式会社 ヒューマンタッチ総研担当
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