ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介事業を行うヒューマンタッチ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:髙本和幸、以下「ヒューマンタッチ」)が運営するヒューマンタッチ総研は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、建設技術者の転職活動に与えた影響について、緊急アンケート調査を実施しました。
【本件のポイント】 ・3割超が新型コロナウイルスの感染拡大が転職活動に影響を与えたと回答 ・建設技術者からは「転職意欲が低下」、「転職活動を中止」の動きも存在 ・「面接が中止(延期)」、「希望企業が採用を中止」といった企業側に起因する影響も |
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、経済活動が低迷し景気が一気に悪化することが懸念されています。今回は、ヒューマンタッチ株式会社に登録している建設技術者を対象に、今月上旬に実施した「新型コロナウイルスの感染拡大に関する転職活動意識調査」から、新型コロナウイルス感染拡大が建設技術者の転職活動に与えた影響についてレポートします。
■3割超が新型コロナウイルスの感染拡大が転職活動に影響を与えたと回答
「新型コロナウイルスの感染拡大が転職活動に影響を与えたか」という質問に対して、「影響を与えた」と回答した人の比率は30.6%であり、3割超の人が転職活動に何らかの影響を受けていることが分かりました(図表①)。
■大手企業で働く建設技術者のほうが影響を受けた人が多い
建設技術者が現在働いている企業規模別にみると、従業員数100人未満では「影響を与えた」が23.7%であるが、500人~999人では35.5%、1,000人~2,999人では37.5%、3,000人以上では36.1%となり、企業規模が大きいところで働いているほうが、より影響を受けています(図表②)。
【図表② 企業規模別 転職活動に与えた影響の有無(n=242)】
■33.8%が「転職意欲が低下した」と回答、「面接中止も」3割近くに上る
転職活動に「影響を与えた」と回答した人に対し、「新型コロナウイルスの感染拡大は、転職活動に、具体的にどのような影響を与えたか?」という質問(選択式、複数回答)に対する回答で最も多かったのは、「転職意欲が低下した」(33.8%)であり、「転職活動を中止した」という回答も16.2%となっており、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、建設技術者の転職意欲が低下したり、転職活動を中止したりする人がいることが分かります(図表③)。また、「転職先企業をより厳選するようになった」と回答した人の比率も27.0%となっており、転職活動を続けながらも、転職先を選ぶハードルが高くなる人も多くいるようです。
一方、「面接が中止(延期)された」が27.0%、「希望した企業が採用を中止した」が9.5%、「内定を取り消された」も1.4%存在しており、建設業界においても企業側に起因する影響を受けた人が多く出始めていることが分かりました。
【図表③ 転職活動が受けた具体的な影響(複数回答)(n=74)】
■ヒューマンタッチ総研所長・髙本和幸(ヒューマンタッチ代表取締役)のコメント
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、転職を希望する建設技術者の3割が転職活動に影響を受けて
おり、転職意欲が低下した人が多く、転職活動を中止した人も出ていることが分かりました。
本アンケート調査は2020年4月3日~4月10日の期間で実施されましたが、4月7日に政府が7都府県を対象区域として緊急事態宣言を出し、16日には対象区域が全都道府県に拡大されるという状況変化の中で先行きに対する不安感が増しており、今後は転職活動を見直す人の比率がさらに高まっていくことも考えられます。企業側、転職希望者ともに今後の動向を注視していく必要がありそうです。
<調査の概要>
調査時期:2020年4月3日~4月10日
調査対象:ヒューマンタッチに登録している建設技術者
調査手法:インターネットによるアンケート調査
アンケート回収数:242人