ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介事業を行うヒューマンタッチ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:髙本和幸、以下「ヒューマンタッチ」)が運営するヒューマンタッチ総研は、新型コロナウイルスの感染拡大を契機とした建設業におけるテレワーク導入の方向性について、これまでの動向を踏まえて独自レポートします。
【本件のポイント】
・新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、建設業におけるテレワーク導入状況を検証
・テレワーク導入により、建設業でも感染リスクを低下させることが可能だと考えられる
・建設業に進んできたテレワーク導入が、新型コロナウイルス対策を契機として、さらに増加する余地がある
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■新型コロナウイルスの感染拡大を契機として、建設業におけるテレワーク導入促進を
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が建設業にも多大な影響を与えています。建設技術者や建設技能工に感染者が発生した場合には、着工の遅れや工事の一時停止等で多大な影響を被ることになり、特に中小の建設業各社にとっては、“存亡の危機”に立たされる危険性があることも否定できません。このような状況の中、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、テレワークを活用した在宅勤務が多くの会社で導入されています。本レポートは、建設業におけるテレワークの導入状況を検証するとともに、新型コロナウイルスの感染拡大という状況を踏まえて、今後の建設業におけるテレワーク導入の方向性について検討します。
■テレワーク導入により建設業でも感染リスクを低下可能
テレワークとは情報通信技術を活用して、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方をすることであり、出勤しないで自宅を就業場所とする「在宅勤務」、移動中や建設現場などを就業場所とする「モバイルワーク」、固定されたオフィス以外の遠隔勤務用のオフィスを就業場所とする「サテライトオフィス勤務」の3つの形態に分けられています。業務の特性に合わせてこれらの働き方を活用することで、建設業においても新型コロナウイルス感染のリスクを低下させることが可能であると考えられます。例えば、設計情報をクラウドで共有することにより設計技術者が在宅で設計業務を行ったり、WEB会議システムを使うことにより在宅勤務者同士で打ち合わせを実施したりすることで、感染リスクを下げることができます。また、施工管理のような現場での作業が中心となる職種についても、日報の作成、現場写真や図面の管理といった事務仕事をオフィスに戻ることなく建設現場や自宅で行うことで、移動による感染リスクを低下することができます。
■建設業におけるテレワーク導入は急速に進んでいる
総務省の「平成30年(2018年)通信利用動向調査」でテレワークの導入率を産業別に見ると、最も導入率が高いのは情報通信業の39.9%、次いで金融・保険業が37.6%、製造業が20.8%、卸売・小売業が19.9%、建設業が18.8%と続いています(図表①)。建設業は全体平均(19.0%)と同水準ですが、過去の推移を見ると2016年9.5%、2017年12.1%、2018年18.8%と年々上昇しており、この2年間で建設業におけるテレワーク導入が急速に進んでいることが分かります(図表②)。
この背景には、建設業では時間外労働の多さや週休2日制導入の遅れなどからワークライフバランスの改善が大きな課題になっており、テレワーク活用による業務改善の必要性が高まったことがあるのではないかと考えられます。また、厳しい人手不足により生産性向上が必須となったことも、テレワーク活用を後押ししたと考えられます。
【図表① 産業別のテレワーク導入率(単位:%)】出典:総務省「通信利用動向調査」より作成
【図表② 建設業のテレワーク導入率の推移(単位:%)】
出典:総務省「通信利用動向調査」より作成
■危機対応のためのテレワーク導入は15%、今後増加の余地
このように、建設業においてはここ2年間でテレワークの導入が急速に進んできましたが、そこに新型コロナウイルス感染拡大といった緊急事態が重なり、テレワークの重要性がさらに高まっています。総務省の「平成30年(2018年)通信利用動向調査」によると、建設業以外の業種を含め、テレワーク導入の目的として多いのは「定型的業務の効率性の向上」(56.1%)や「勤務者の移動時間の短縮」(48.5%)であり、「非常時(地震、新型インフルエンザ等)の事業継続に備えて」は15.1%にとどまっています(図表③)。ただし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、今後については非常時の危機対応策として、テレワークの導入を図る企業が増える余地があるのではないかと考えられます。
【図表③ テレワーク導入目的(単位:%)】
出典:総務省「通信利用動向調査」より作成
出典:総務省「通信利用動向調査」より作成
■ヒューマンタッチ総研所長・髙本和幸(ヒューマンタッチ代表取締役)のコメント
建設業のように現場での業務が多い業種ではテレワークを活用しにくいということもよく言われますが、
設計、施工、検査、維持管理といった建設生産の各プロセスにおいてもテレワークを活用して業務のやり方を
改革する余地はまだまだあるのではないかと考えられます。
設計、施工、検査、維持管理といった建設生産の各プロセスにおいてもテレワークを活用して業務のやり方を
改革する余地はまだまだあるのではないかと考えられます。
今こそ、新型コロナウイルス対策を契機として、バックオフィス業務だけではなく設計や施工管理といった
現場での業務にまでテレワークの適用範囲を拡大して、パンデミックをはじめとした様々な危機に対応できる
柔軟性の高い業務モデルを一気に構築する機会とすべきではないでしょうか。
現場での業務にまでテレワークの適用範囲を拡大して、パンデミックをはじめとした様々な危機に対応できる
柔軟性の高い業務モデルを一気に構築する機会とすべきではないでしょうか。
ヒューマンタッチ株式会社 会社概要 ——————————
●代表者:代表取締役 髙本 和幸
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1F
●資本金:1億円
●コーポレートサイトURL:https://human-touch.jp/
●ヒューマンタッチ総研サイトURL:https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/
<このレポートに関するお問い合わせ>
ヒューマンタッチ株式会社 ヒューマンタッチ総研担当
T E L :03-6872-1027
E-Mail :htsouken@athuman.com
<このリリースに関するお問い合わせ>
ヒューマングループ 広報担当:外川
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