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ヒューマンニュース  【インタビュー】学び働く人 vol.8 保育補助 遠藤聡美さん

ヒューマンホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:佐藤朋也)は、ホームページ(https://www.athuman.com/)で、「【インタビュー】学び働く人」、「海外で学ぶ学生たち」などを掲載しています。これは、“学んだことを活かして、働く” という当社ビジネスモデルに沿った形で、活躍している人たちを紹介するものです。
今回は、子どもの気持ちに寄り添える保育士を目指している保育補助 遠藤聡美さんを紹介します。 
 
 
■笑顔を忘れない、子どもの気持ちに寄り添える保育士になりたい
 
【ヒューマンアカデミー 西調布保育園 保育補助 遠藤聡美さん(24歳)プロフィール】

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高校卒業後、映像関係の専門学校へ入学。3年の時に学校を辞め、総合学園ヒューマンアカデミーチャイルドケアカレッジ「チャイルドケア専攻」に入学。現在、24歳、ヒューマンアカデミー西調布保育園で、保育補助のアルバイトをしながら、残りの単位取得を目指している。
 
 

遠藤さんは、父親が保育関係の仕事に就いており、母親は保育補助、姉も保育士という保育一家。だから、家庭での会話は、自然と保育のことが中心に…。お互いに、自分のクラスの子どもたちのことを相談したり、アドバイスし合ったりする中で、自身とは違った視点があることを知り、考える材料になるという。とにかく、どっぷり保育に浸かった生活だ。

「母には、“高校を卒業して、すぐに保育の道へ進めばよかったのに!”と言われますが、10代ではなく、今の年齢だからこそ、少し落ち着いて保育の仕事に向き合えるんだと思っています。」と語る。回り道をしたからこそ、遠藤さんの気持ちはぶれていないようだ。
 

 
保育士の魅力を再確認し、あらためて保育を学ぶことに
 

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母や姉の影響で、小さいころから保育の話題が身近にあったため、遠藤さん自身も、中学生までは保育士になるものと思っていた。だが、歳の離れた姉が忙しく働く様子を見ていて、いったん保育士の夢から遠ざかり、高校卒業後は4年制の映像関係の専門学校に進む。進路で迷っていた3年生のとき、母親の何気ない一言から、夏に1ヵ月だけ、保育補助のアルバイトを体験することに。その時、「やっぱりこれだ!」と保育士への夢を再確認。翌年の2月には専門学校を辞め、学費を親に頼らず、働きながら保育士を目指すことを決意した。「働きながら資格が取れるスクールを探していたところ、ヒューマンアカデミーを見つけたんです」。
 
遠藤さんが選んだのは、総合学園ヒューマンアカデミーのチャイルドケアカレッジ。通信教育課程で短大の単位をとりながら、時々、学校にも通い、専門技術を身に付けることができる。卒業時には、短期大学士号を取得でき、幼稚園教諭(二種)と保育士の資格に加え、世界に通用する「BTEC認定※チャイルドマインダー」の資格も取得できる。ほかにも「食育」の資格が一緒に取得できるので、更なるスキルアップにもつながる。外部から招いた先生による講習や、外部施設での実習、近畿大学豊岡短期大学での講義の受講など、カリキュラムも充実している。
 
遠藤さんは当初、保育士志望だったが、「今は幼保一体化が進んでいますから、保育士と幼稚園教諭の両方の資格を持っていたほうが、将来的に自分の世界も広がると思ったんです」と、コース選択の理由を語る。
 
※BTEC:
Business and Technology Education Councilの略。英国政府が認可する「Edexcel(英国最大の国家職業資格付与団体)」により認証され、国際的な基準を満たしていることを保証するもの。ヨーロッパ各国やアジアなど、世界100ヵ国以上で認められ、職業能力を難易度に基づき5つのレベルに分けている。
(ヒューマンアカデミーは、日本で初めてBTEC認定の「BTEC認定チャイルドマインダー講座」を2011年より開講している)
 
 
保育の学校に通いながら、保育園でアルバイト
 
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学びながら働くことになったアルバイト先は、同グループが運営するヒューマンアカデミー西調布保育園。1年目の学習発表会で園を訪れた際、当時の園長先生に、アルバイトに誘ってもらったのがきっかけだった。職場が保育園なので、学校で習ったことをすぐに実践できるのが大きなメリット。でも、「レポートも多く、テストに受からなければ単位は取れません。働きながら学ぶには、自己管理をしなくてはならないので、やはり大変です…」と遠藤さん。
 
それでも学校には幅広い年齢層、さまざまな職業の学生がいて、グループで意見交換をすることの多い実習では、いろいろな視点や意見があり、視野も広がったという。また幼稚園では、4週間の責任実習を経験。1日、担任を任される。どうすれば園児たちに楽しんでもらえるかを試行錯誤して作った遊び道具は、子どもたちに大いに喜んでもらえた。遠藤さんが去った後も、使われていると聞いて、とても嬉しかったと振り返る。
  
 
過去のレポートや実習内容から、今の自分が見えてくる
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保育園でのアルバイトも3年目になるだけあり、子どもたちをあやす姿も堂に入っている遠藤さん。「1年目は実習も行っていない状態だったので、子どもたちとどう関わってよいか分かりませんでしたが、密に接するようになって、一人ひとりと向き合えるようになってきました。また、次に何をすべきかを考え、要領よく動けるようになったと思います。やっと少し、全体が見られるようになってきました」。
 
遠藤さんは、授業で習ったことや過去に書いたレポートを見直しては、園の子どもたちの様子や状態と照らし合わせている。「今の自分には、できているだろうか」「この頃は視野が狭かったんだな。もっとできることがあったのではないか」などと考えを巡らせ、「まだまだ学ぶことばかりだ」と思ってしまうという。
 
 
一人ひとりに向き合える保育士を目指して
 

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「実は単位が足りなくて、研究生という形で4年目なんです。レポートの提出とテストがありますが、頑張って週5日の勤務シフトを組みました」と、遠藤さん。主に1歳児を担当しているが、「子どもたちは、毎週、毎週、できることが変わります。教えた言葉も、先週は言えなかったのに言えるようになる。入園したばかりのときは、お母さんと離れてご飯が食べられなかったり、お昼寝ができなかったりしたのに、できるようになる。ずっと泣いていた子が遊べるようになる。端から見ればほんの少しの変化ですが、この一瞬は今しかありません。それが毎日見られて嬉しいですね」と話す。先生たちと情報交換し合いながら、一人ひとりの成長に向き合うことが何よりの喜びだと、満面の笑みを浮かべる遠藤さん。理想の保育士像を尋ねたところ、「子どもの気持ちに寄り添える保育士。子どもたちは、こちらの感情にもとても敏感なので、いつも笑っていたいですね」と語る。
 
 また、保育の質を上げるために、保育関連以外の資格にも興味があるという。例えば、ペン字。連絡帳を書くことはもちろん、ちょっとした園の飾り付けなど、文字を書く機会は多い。ほかにも、子どもたちが楽しく過ごせるきっかけ作りになるものを、積極的に学びたいと思っている。
 
まだまだ新米ではあるが、先生たちとの話し合いにも参加し、提案もする。取り上げてもらえたときは、とても嬉しいと話す。新しいことを学んでいけば、先生たちと共有できることも増えていく。来春には卒業し、保育士の資格も取得できる。でも、資格を取ることがゴールではない。「むしろ、ここからです」と遠藤さんは力強く語った。
 
 
 
「保育分野」の人材育成に向けたヒューマンアカデミーの取り組み
 
■待機児童解消における取り組み
 
厚生労働省は、平成27年2月の発表で、待機児童の解消を目指し、平成29年度末までに約40万人分の保育の受け皿を確保することを打ち出しています。
 
平成25年度は、約7万人分の保育の受け皿を確保。平成26年度は、約12万人分の確保が必要と見込まれていましたが、「待機児童解消加速化プラン」の「緊急集中取組期間」に定めていた平成25・26年の2ヵ年で、約20万人を達成できる見込みとなっています。「取組加速期間」に定めている平成27年度からの3ヵ年では、約21万人分の保育の受け皿を確保することで、平成29年度末の待機児童解消を目指しています。
 
確保に向けた取り組みとしては、平成27年4月から「子ども・子育て支援新制度」を開始し、①民間保育所で働く保育士の給与を平均5%改善 ②職場復帰のための研修を開催し、保育士としての復帰をサポート、を実施します。また、各自治体における待機児童対策の進展の状況に応じて、引き続きフォローアップを継続する方針で、取組自治体に対して行なう「支援パッケージ」の柱は、以下の5本となっています。
①賃貸方式や国有地も活用した保育所整備(ハコ)
②保育を支える保育士の確保(ヒト)
③小規模保育事業などの運営費支援等
④認可を目指す認可外保育施設への支援
⑤事業所内保育施設への支援
 
 
■保育士確保にむけた対策
 
一方、平成26年12月の有効求人倍率は、2倍を超えている状況で、年々、高くなる傾向にあり、保育士確保は急務となっています。特に、東京では5倍を超えています。そこで、平成27年3月には、有効求人倍率が特に高い地域を集中取組地域(東京都、埼玉県、神奈川県、大阪府)とし、保育士確保を強力に推進する対策を取りました。
 
具体的には、保育士の専門性向上と質の高い人材を安定的に確保する観点から、①保育士・保育所支援センターにおける求職者への支援 ②ハローワークにおけるマッチングの強化、により、潜在保育士(保育士資格もっているが、保育士として働いていない人)の掘り起こしに重点を置いた就職促進となっています。
 
今後も、各自治体を支援するこのような対策が、必要になると考えられます。
 
【保育士の求人・求職の状況(全国)】
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