【スポーツ】“スポーツの未来”に危機感。子どもたちが打ち込める環境を届けたい
~これが私の挑戦

【スポーツ】“スポーツの未来”に危機感。子どもたちが打ち込める環境を届けたい<br>~これが私の挑戦

ヒューマンプランニング株式会社 
代表取締役(プレジデント)

安井 直樹(Naoki Yasui)

2008年大学卒業後、ヒューマンリソシアに新卒で入社。営業を経験し、2010年ヒューマンプランニングに転籍。営業部の責任者を経験した後、2016年代表取締役に就任。当時31歳。プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」の運営などスポーツ事業を展開する中で、「EVESSAチャリティー」の活動を本格的に開始する。ソーシャルグッドにつながる取り組みを積極的に行う。

私が取り組むSDGs

  • 4質の高い教育をみんなに

    目標4

    質の高い教育をみんなに

私が積極的に取り組んでいるのは、プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」での「EVESSAチャリティー」という活動です。スポンサー企業様と共に大阪でバスケットボールをする子どもたちの環境を整えていくことで、バスケットボールを心から楽しんでもらいたい、スポーツに打ち込むことで豊かな心を育んでもらいたいと考えています。

向き合う社会課題

今から4年程前、プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」の運営に携わる中で、高校時代の恩師から「古いバスケットボールがあればもらえないか」と声をかけられました。どういうことだろう、と話を聞いてみると、その先生は現在、公立高校でバスケ部のコーチをされていて、公立高校は予算がなくボールや競技に必要な備品を買えず困っていることが分かりました。私自身は私立高校でバスケをしていましたから不自由なく競技ができていたので公立高校の現状を考えることがそれまで無かったのです。

そこから、公立校の部活事情を調べてみたところ、多くの高校・中学で同様の状況があることが分かりました。少ない予算の中で運営を行なっていて、ボールの数が足りず全員がボールを持って練習できずにいること、ユニフォームが古いままで買い替えできずにいること…これらの現実を知り、大きな危機感を抱いたのです。この現状を変えなければ、バスケに打ち込み、心から楽しむ子どもは増えていかない。それは、バスケットボールの発展、ひいてはスポーツ界の未来をも意味する話なのではないかと感じ、プロバスケットボールチームの運営に携わる者の使命として、改善していきたいと考えるようになりました。

解決に向けた取り組み

いま私が取り組んでいるのは、「解決に向けた」というよりは、「改善に向けた」という言葉のほうが適切だと感じています。なぜかというと、「改善」には、進化・発展の意味合いが含まれているからです。日本のスポーツが進化していくために、大阪エヴェッサができることを考えていきたいと思っています。

ですから、私が注力したのは“継続できる運用体制の構築”です。「いくつかの学校に一回だけ寄付をして終わり」になってしまっては意味がありません。少なくても大阪エリアの高校・中学すべてにおいて持続的に取り組むことができる方法を考えていきました。

そこから生まれたのが“チャリティーパートナー”という形です。地元大阪の企業に対して現状の課題を説明し、共感していただきスポンサー企業としてチャリティー活動に協力してもらう。これによって、継続的に環境を整備していけると思ったのです。つまり“持続可能な仕組みを作る”ということです。そして2019年に「EVESSAチャリティー」として、本格的に活動を開始していきました。

さらに、もう一つ“チャリティー オークション”の取り組みも始めました。選手のサイン入りバッシュやボールをオークションに出し、売上を使って中学・高校生のためのユニフォームを購入、大阪エヴェッサが寄付する取り組みを行なうことにしたのです。

確かな手応え、見えてきた成果

大阪の企業にスポンサーの話を持っていくと、ありがたいことに「ぜひ協力したい」と言っていただくことがほとんどです。みなさん、“大阪の未来を担う子どもたちのために、自分たちができることがあるなら”と考えてくださっているんですよね。私が最初に感じた課題に共感していただけることが素直に嬉しいですし、とても心強く感じています。

さらに、「スポンサー企業によるバスケットボールなどの寄付」の実績が増えていくことによって、高校・中学の先生とお会いすると「うちの学校でもぜひやってもらえないか」というお声がけをいただくことも増えてきました。「EVESSAチャリティー」の活動の輪が広がってきているのだと手応えを感じています。私自身、もともとチャリティー活動に精通していたわけではありませんから、こういった声をいただくこと、これまで取り組んできたことが間違っていなかったのだと自信を持つことができています。

私が目指す未来

現在、「EVESSAチャリティー」として取り組んでいるのは、バスケットボールやユニフォームの寄付活動ですが、より良いスポーツの未来のために活動の幅をもっと広げていきたいと考えています。たとえば、中学・高校の体育館。どこを訪れても同じ形をしていますし、なぜ立ち見場所しかないのでしょう。もしかしたら、観客席が四方から取り囲むローコストアリーナのような建設計画があっても面白いかもしれない。その他にも、部活では下級生がボール拾いをする文化がありますが、ボールを拾う機械があれば下級生もシュートを打つ時間が増えて、技術の向上に繋がるのではないか…と、こんなさまざまな思いを巡らせています。

そして、エリアについても同じ。現在は大阪からスタートしていますが、日本という範囲で考えていきたいというのが私の本音です。日本の子どもたちが不自由することなくスポーツに打ち込めるようにすると共に、たくさんの人たちがスポーツの楽しさに触れる環境を整備していきたいと考えています。それが結果として、日本のスポーツ競技レベルを上げていくことにつながっていくし、日本のスポーツ界を変えていくことだと思いますから。

そのためにも、バスケに限らず、他のスポーツリーグでも真似してみたいと思われるよう、「EVESSAチャリティー」の活動を活性化させていきたいと思います。大阪エヴェッサがモデルとなり、大阪エヴェッサの取る行動が日本全国に影響していくような存在になりたいですね。

※2021年9月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・役職等は取材時のものです。