ヒューマンタッチ

ヒューマンタッチ 国内の人材市場動向数値(建設業界編)9月

建設業界の転職支援と人材育成のヒューマンタッチまとめ

ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、人材紹介・エンジニア派遣・行政自治体向けアウトソーシング事業などを行うヒューマンタッチ株式会社は、最新の人材市場に関する公的データをまとめた 『ヒューマンタッチ総研~Monthly Report 2015年9月』 を発表しました。
建設業に特化した人材関連の様々な情報、最新の雇用関連データもまとめています。

 
ダイジェスト
1.建設業界のトピックス
◆ICTとロボット技術を活用した建設現場のワークスタイル変革の事例
建設現場における ICT(Information and Communication Technology)とロボット技術の活用が急速に進み、ワークスタイルが大きく変わりつつあります。今回は、それらの具体的な事例をいくつかご紹介します(図表 1)。
 
 
【図表1 建設現場におけるICT・ロボット技術の活用事例】
201509_report09_00.jpg
出所:各種公開情報より作成
 
 
ICT を活用した施工現場の自動化・省人化への取り組みは、土木施工現場への ICT を活用して運転を自動制御するICT 建機の導入を中心に普及しつつあります。
 
その中でも、先進的な取り組みであるコマツの「スマートコンストラクション」では、無人ヘリや 3D レーザースキャナーなどを活用することで、短時間で自動的に現場の高精度な 3 次元データを生成し、そのデータを ICT 建機に送ることにより、建機の動きを自動制御するものです。このような技術を導入することにより、経験の浅い若手人材でも、建機を高精度で操作できるようになり、現場での人手不足の解消に役立つことが期待されます。
次に、建設現場でのスマートデバイスの活用では、大手ゼネコンを中心に iPad などの施工現場への導入が進んでいます。
 
マンションなどの建設現場では、大量の紙の設計図面を足場の悪い現場で持ち運ぶ労力が大変でしたが、タブレット端末に、施工管理に必要な情報(各種設計図面、技術資料、安全資料など)を格納することで、数百グラムの小さく軽い端末を持ち歩くだけで、作業ができるようになります。また、タブレット端末での図面への書き込みや、撮影した現場写真などを、電子データとしてサーバに保存することで、報告書などの作成作業も効率化でき、より生産性の高いワークスタイルが実現できます。
 
住宅建設現場でのロボット技術の活用も始まりつつあります。ロボット開発のベンチャー企業サイバーダインが開発した、作業支援用ロボットスーツ「HAL」は、介護現場や重労働の現場などで試験的に導入されてきましたが、住宅建設の分野においても大手住宅メーカーの大和ハウスにより実証実験が開始されています。住宅建設現場では、重たいセメント袋などを持ち上げることで、腰を痛める技能工は多く、ロボットスーツで腰への負担が軽減されれば、女性技能工や若手人材の確保にも、貢献することが期待されます。
 
このような様々な視点での ICT やロボット技術の活用が、建設現場で進むことにより、建設業のワークスタイルは近い将来に大きく変革される可能性を秘めています。
 
 
2.建設業界の最新雇用関連データ(2015年8月28日公表)
 
(1) 就業者数と雇用者数
建設業の就業者数は 498 万人(前年同月比 101.4%)、雇用者数は 405 万人(前年同月比 102.5%)といずれも増加
<建設業の就業者数と雇用者数の推移>
201509_report09_01.jpg
出典:総務省「労働力調査」より作成 

 
(2) 建設業の新規求人数
建設業の新規求人数は 64,799 人(前年同月比 99.4%)となり、人材需要は前年並みに回復
<建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)>
201509_report09_02.jpg
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
 
 
(3) 建設技術職の雇用動向
◆建築・土木・測量技術者の有効求人倍率は 3.98 倍(前年同月比+0.16 ポイント)と 2ヵ月連続で上昇
◆充足率は前年同月比 0.7 ポイントの低下で 6.8%となり、企業にとって人材確保が更に困難な状況となる
 
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
201509_report09_03.jpg
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
 
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比 (常用・除くパート)>
201509_report09_04.jpg
 
(4) 建設技能工の雇用動向
◆建設・採掘の職業の有効求人倍率は 2.95 倍(前年同月比+0.09 ポイント)とやや上昇
◆充足率は前年同月比 1.9 ポイントの低下で 12.7%となり、企業にとって人材確保が困難な状況が続く
 
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
201509_report09_05.jpg
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
 
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
201509_report09_06.jpg
 
 
【本レポートの全文はこちらから】
ヒューマンタッチ総研 Monthly Report (2015年9月) 
http://human-touch.jp/news/ht_soken/m_Report201509.pdf
ヒューマンタッチ㈱は、クライアントをはじめとした各種企業のよりよい人材獲得につながる資料提供を目的に、公的なデータを集計してまとめた当レポートを、毎月発表しています。
 
 
ヒューマンタッチ株式会社 会社概要 ———————–
●代表者:代表取締役 髙本 和幸  
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿木村屋ビル1F      
●資本金:1億円   
●URL:http://human-touch.jp/
 
 
<このレポートに関するお問い合わせ>
ヒューマンタッチ株式会社 ヒューマンタッチ総研担当
TEL:03-6846-9050 Mail:ht@athuman.com
 
<このリリースに関するお問い合わせ>
ヒューマングループ 広報担当:原まで
TEL:(03)6388-0108  
FAX:(03)6846-1220  
E-mail: kouhou@athuman.com