ヒューマンビジネスイノベーション

介護・医療 2014/12/12

【インタビュー】学び働く人 介護支援専門員/介護福祉士 島添敏さん


プロフィール:
1974年生まれ。病院・介護福祉施設での勤務を経て、2013年、ヒューマングループ内の「ヒューマンライフケア河内長野の湯」に管理者として入社。センター長を経て、2014年10月より泉南介護サービス営業係ブロック長に就任。「ケアテクニカルマイスター制度」のゴールドマイスター第1号取得者として、後進の指導にあたっている。

※「ケアテクニカルマイスター制度」:
ヒューマンライフケアの介護サービスで働く、全スタッフの介護技術を認定する自社独自の制度。介護技術の習得・向上および介護技術のレベル確認、指導者の育成・排出を目的に実施しており、サービス向上につなげている。

 
「介護は、人との縁や感謝の心を大切にできるようになる、すばらしい職業」。そう話すのは、親しみのあるキャラクターで、デイサービスの利用者やスタッフから慕われている島添敏さん。現場優先の職場環境の中で、サービスの質の向上を追求しながら、やりがいを持って仕事に取り組んでいる。取材に丁寧に応じるその姿に、どこまでも“人”を思いやる島添さんの人柄が滲み出ていた。

“人”を相手にする、繊細な仕事に魅力を感じた
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 島添さんが「介護」という職種を知ったのは高校時代。高校1年のとき、母方の祖母が脳梗塞になったことや、同じ時期に、知人が介護福祉士の専門学校に入学したことがきっかけだった。進路を決める高校3年の時、専門学校に通う知人から具体的な話を聞き、介護職にやりがいを感じたという。決め手は、「“人”が相手だということでした」と島添さん。介護施設を利用される方々は、日によって体調も異なれば、時間帯で気分も変わる。「時々の状態を感じて対応するには、相手のことを考え、気持ちを察する必要があります。そんな繊細な仕事に魅力や面白味を感じました」。

 高校卒業後、専門学校で介護福祉士の資格を取得し、病院や介護福祉施設で計18年間、従事。そのほとんどをデイサービスで勤務し、さまざまな経験を積んだ。「介護は、私の生涯の仕事」。そんな島添さんが、ヒューマンライフケア河内長野の湯へ転職するに至ったのには理由があった。


質の高いサービスを提供できる、現場優先の職場環境
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介護業界全体の課題として、「もっと現場の声を生かし、ご利用者様に対するサービスの質を上げることができないか」と悩んでいた島添さん。地元で出会ったのが、「ヒューマンライフケア河内長野の湯」だった。管理者として入社し、現在は泉南エリアのブロック長を務めている。
 
 「ここを選んでよかった」と感じるのは、トップダウン型ではない、ボトムアップ型の組織体制。「会社からは利用者のことを第一に考えて運営してほしいと言われているので、他社では実感できないほどのやりがいを感じます」。上司の命令で動くのではなく、現場のスタッフが日々感じたことやアイデアを大切にしながら、利用者一人ひとりに対して、きめの細かいサービスを提供している。  「ご利用者様がここに通うようになって表情が豊かになったり、来所されたとき、職員や他の利用者と“おはよう”と挨拶をしているのを目にしたりすることが、なにより嬉しい」。そんな何気ない姿が、島添さんの元気の素だ。


念願の「指導者養成講座」受講で、介護福祉士としてステップアップ!
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 介護福祉士の資格を持ち、業界経験も豊富。そんな島添さんのスキルや視野の幅を広げてくれたのが、「ケアテクニカルマイスター制度※」だ。

 「ずっと探していた」というスタッフ育成のノウハウも学べる指導者養成講座を受講し、島添さんは「ゴールドマイスター」の試験に見事合格。 島添さんは、介護保険や経営のことを深く理解するとともに、指導者としてのノウハウを学んだことで、これまでの経験で身に付けた知識や技術を、より自信を持ってスタッフに伝えられるようになったという。

 「経験値を先輩から後輩に伝え、財産として共有することで、組織はご利用者様や地域から信頼を得ることができます。ひいては、業界の進歩につながればと思っています」と志は高い。


自分らしく、地域に溶け込めるデイサービスを目指して
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 「施設スタッフは、ご利用者様の“お手伝い”をすることが仕事」と考える島添さん。目標は、“やりすぎず、不足せず。痒いところに手が届く”サービス。例えば、コーヒーを一杯淹れるにしても、利用者によって好みの味付けがあり、洋服を着るにしても、右腕から入れるか、左腕から入れるかなどの個人差がある。スタッフ優先で進めることは簡単だが、それでは利用者のためにならない。利用者のクセを尊重しながら、本人が“やりやすい”環境をつくってあげることが重要なのだ。

 現在、島添さんは、利用者の方々が「デイサービスに行きたくなる」という意味を込めて、“行きがいづくり”と名付けた取り組みに力を入れている。一日を施設だけで過ごすのではなく、地域のスーパーや蕎麦屋さんなどに外出の場を広げ、さらには小学生や幼稚園児を施設に招こうと積極的に動いている。

 ゴールドマイスターの取得を通して学んだ、経営や指導者としてのノウハウが、施設全体を把握して計画を実現していくことに結び付いている。「ご利用者の皆様が、自分らしく、そして地域の中で生活していることを感じられるデイサービスを追求していきたい」。そう話す横顔は、“人”へのやさしさに満ち溢れていた。




介護職員の育成・創出に向けたヒューマンライフケアの取り組み

■「介護」を取り巻く状況
介護保険法の施行後、要介護(要支援)認定者は年々増加し、厚生労働省の発表では、2013年4月現在で564万人と、この13年間で約2.56倍に達しています。
今後も、65歳以上の高齢者人口は急速に伸び続け、「団塊の世代」が65歳以上となる2015年には3,395万人、「団塊の世代」が75歳以上となる2025年には3,657万人に達する見込みです。
 
表1 要介護度別認定者数の推移
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出典:厚生労働省ホームページ
(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000018735.pdf)



 また介護職員も、要介護(要支援)認定者の増加に伴い介護サービス量が増えたため、2012年には149万人と、12年間で約3倍に増加しています。
 しかし、2025年には237~249万人の介護職員が必要だと推計され、今後、一層の人材不足が予測されています。介護人材を持続的に確保するためには、社会的評価および待遇の向上が必須であり、専門性を高めスキルアップできるキャリアパスの仕組みを確立していくことが重要となります。
 
表2 必要な人材の確保に向けた推計
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出典:厚生労働省ホームページ
(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000047617.pdf)



■ヒューマンライフケアカレッジが担う「介護」

 ヒューマングループは、介護保険法施行前の1999 年より、デイサービスや訪問介護、ケアプラン作成、グループホーム、介護付有料老人ホームなど、介護のニーズに応える多彩な介護サービスを順次展開してきました。そのなかで、介護の仕事を目指す人を全面的にバックアップするために誕生したのが「ヒューマンライフケアカレッジ」です。

 ヒューマンライフケアカレッジは、ヒューマングループ内の教育および人材事業と連携し、これからの高齢社会に欠かすことのできない、「介護を支える人材の育成・研修・就業支援」を行っています。また、法人向けの各種研修も提供し、資格取得やスキルアップのサポートも実施しています。

-ケアテクニカルマイスター制度-
「シルバーマイスター」「ゴールドマイスター」「プラチナマイスター」の3段階で認定するヒューマンライフケア独自の制度。「シルバーマイスター」は知識・技術、「ゴールドマイスター」は技術の応用・指導力、「プラチナマイスター」は監督力・企画立案力などを評価する。
介護福祉士など介護系国家・認定資格に相当する技術レベルを身に付け、原理原則に基づいた指導ができる指導者を育成・排出することにより、正しい知識・技術を持つ介護人材を増やすことを目的としている。
この制度により、何よりも重要な「ご利用者様の安全・安心」を守ることはもちろん、技術レベルの底上げによるサービス向上につなげている。
 
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