ヒューマンビジネスイノベーション

仕事 2014/09/12

【インタビュー】学び働く人 医療事務 島田郁美さん


プロフィール:
短大卒業後、かねてより興味のあった医療現場で働くためにヒューマンアカデミー㈱の医療事務講座で学び始める。半年後、ヒューマンメディカルケア㈱の委託社員として病院へ就職。出産・育児で1年間のブランクののち復職し、現在に至る。仕事・育児・主婦業に奮闘するワーキングママ。

 「患者さんを不安にさせないように、日頃から笑顔を心がけています」。こう話すのは、情緒あふれる下町、東京・両国の同愛記念病院で働く島田郁美さん。インタビュー中も笑顔を絶やさない島田さんと一緒にいると、病院の中にいることを忘れてしまいそうだ。

 島田さんの仕事は医療事務。病院を訪れた患者さんの受付・予約・検査案内をすることが主な仕事だ。制服のポケットには、医療事務にとって必須アイテムのペンやはさみなどがぎっしり。ポケットがゆがむほどの重みが、小さなミスも許されない医療現場で働くことの責任の大きさを物語っている。
 話を聞いていると、医療事務の仕事は想像以上に厳しそうだ。患者さんの受付をする場所にはパソコンはあっても椅子がない。座って行う仕事はほとんどないという。患者さんを検査室へお連れするなど、常に動き回っている。1日に100人以上の患者さんと接することも珍しくないという。「それでもいつも笑顔」と、先輩からの信頼は厚い。
0910_gt_01.jpg
 

医療現場で今の自分が役に立てる仕事
0910_gt_02.jpg  すっかり落ち着いた仕事ぶりを見せる島田さんだが、わずか3年前までは経営学を学ぶ学生だった。もともと興味のあった医療の仕事を強く意識し始めたのは、就職活動の頃。医療分野ですぐに自分ができることを探した結果、医療事務にたどり着いた。「医療行為をするわけではないが、人の役に立てる」と思った島田さんは、持ち前の行動力を活かし、さっそく病院で働き始めた。同時に、ヒューマンアカデミー㈱が運営する「医療事務講座」へ。医療事務として活躍中の講師から体験談を交えた講義を聞けたことで、早い段階から現場のイメージをつかめた。また、職場で飛び交う専門用語をきちんと学べたことで、自信と責任を持って仕事に向かえるようになった。昼は病院、夜は講座に通った半年間の日々を「毎日が精いっぱいだった」と振り返る島田さん。どんなときでも患者さんの前で笑顔を絶やさない島田さんのパワーの裏には、かつての努力の日々があった。

ヒューマンの先輩の一言で、産後も復帰
 講座終了後は、ヒューマングループ内のヒューマンメディカルケア㈱を通じて現在の病院に就業した。ヒューマンメディカルケア㈱は、全国332の医療系取引事業所に人材を送り込む医療・看護・福祉系に強い人材会社。職場探しのみならず、就業後も安心して仕事に携わることができる環境を提供してくれたことは、島田さんの大きな支えとなった。
 島田さんは就業後、結婚、そして妊娠を経験した。周りの人に支えられて臨月まで働くことができたが、出産を機に退職。子育ては楽しく、復職するつもりはなかった。しかし育児に専念していたある日、同じヒューマンメディカルケア㈱を通じて就業した先輩から復職の誘いを受けた。当時は少し迷ったという島田さんだが、今では「大変だけど、子育てと仕事の両立はやりがいがある」と話す。病院では対応次第で患者さんを笑顔にできる。保育園に預けている子どもは友達ができて笑顔でいてくれる。そんな毎日がとても充実しているそうだ。
0910_gt_03.jpg
▲PHOTO/島田さん提供写真

病院は気分が落ち込んでいる人がくる。だからいつも笑顔で
0910_gt_04.jpg  辛いこともある。ただでさえ不安な気持ちで来院する患者さんから、厳しいことを言われることも。一方で、うれしいこともたくさんある。声をかけた患者さんに「覚えていてくれてありがとうね」と言ってもらえたとき、心からやりがいを感じ、医療事務に携わってよかったと思える。
 「病院は気分が落ち込んでいる人がくるところ。だからいつも笑顔でいたい」と何度も話す島田さんに、今後の目標をきいてみた。「いつか、さらに上の資格をとりたいですね」と小さな声で遠慮がちに話してくれた。控えめなその言葉から、さらに患者さんの役に立って患者さんを笑顔にしたいという大きな夢がしっかり伝わってきた。

0910_gt_08.png

医療事務への期待とヒューマングループの取り組み

0910_gt_06.jpg

 医療現場では人手不足が深刻です。夜勤による不規則な生活や長時間労働、女性が多い看護師などは出産・育児を機に、退職する人も少なくありません。例えば常勤看護職員の全国平均離職率(2012年度)は11%で、少子高齢化で労働人口が減れば状況はさらに厳しくなるかもしれません。業務負担の軽減などを通じた環境改善が急務です。

 こうした環境は、医療事務が増えることで、少し改善することができます。医療事務は医療行為を行うことはできませんが、医師が医療行為に専念できるよう、カルテや処方せんの記載代行、定型的な医療文書内容の患者さまへの説明、学会発表等に使用する資料作成など、医療行為以外の事務作業をサポートすることはできます。同様に看護師の事務作業のサポートも行えます。

※日本看護協会の「2013年病院における看護職員需給状況調査」


0910_gt_09.png

 そのため、ヒューマングループでは、医療事務として活躍する人の教育と場の提供に力を入れています。

 教育事業を運営するヒューマンアカデミー㈱では、通信・通学・オンデマンドで医療事務講座を開講しています。全国どこでも、学ぶ意欲のある方に学ぶチャンスを提供することで、医療業界で活躍する人材の育成を加速させていきます。2013年度の医療事務講座の受講生数は、2年前と比べて約14%増えています。2006~2013年度の間で輩出した修了生数は25,000人以上で、全国の医療機関で活躍しています。

 医療・看護・福祉分野の人材事業を運営するヒューマンメディカルケア㈱では、関東・近畿圏で650人以上の医療事務を送り出しています。病院からヒューマンメディカルケア株式会社への医療事務の紹介・派遣の要請も、近年増加しています。

 
  ヒューマングループは、医療事務を育てて医療現場への橋渡しをすることが、医療現場の環境を改善することにつながると信じ、今後も事業を拡大していきます。

0910_gt_07.jpg 0910_gt_05.jpg

ヒューマンビジネスイノベーション一覧へ戻る